認知症患者と接する時に気をつけたい“4つ”のポイント|在宅医療の基礎知識

今の日本の高齢者人口は、約3000万人を超えて高齢社会から超高齢者社会になりつつあります。その中でも急激な勢いで増え続けているのが認知症を患っているいわゆる認知症患者です。

今やほとんどの病院や高齢福祉施設には認知症患者専用の病棟やユニット部屋があります。

なぜ専用の病棟やユニット部屋があるのでしょう?
実は認知症患者に接する際に十分に気を付けながら看護や介護が必要だからなのです。

今回は看護師が認知症患者に接する時に気をつけなければいけない4つの大事なポイントをまとめてみました。

(2015年12月時点)

大切なのは認知症患者の“思い”と“人生”に共感し、受け入れること|在宅医療の基礎知識

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認知症患者と接する時に気をつけることは、認知症患者の訴えを聞き全てを受け入れる事から始まります。

実は介護職員や看護職員でも、認知症患者の訴えを否定し罵倒する人間が沢山いるのです。

人間は感情の生き物です。認知症患者は相手の言葉や行動を理解する能力や記憶が著しく低下してしまっているので、介護職員や看護職員に対しても全く違う言動をしてしまうのです。
その言動に対して罵倒が始まるのです。

確かに気持ちは分かりますよね。自分が認知症患者を介護や看護する立場なら皆さんは怒りませんか?突然、夜中に徘徊したり失禁したりすればどうでしょう?辛いですよね。精神的にも身体的にも追い込まれます。

でも、認知症患者は“理解することを理解できない”病気なのです。
まずは認知症患者が生きてきた人生を共感することが大切なのです。

行動・行為を無理に止めるのは逆効果

認知症患者は実は何かの目的があって行動しています。
例に挙げると“徘徊”がそうです。認知症患者にすれば、勝手に外に出ていくのも生まれた家に帰りたい等が目的なのです。

実際に認知症患者が口にするのは「家に帰ります」「夫の所へ帰ります」が多いですが、前文にもあるように、徘徊行為自体を無理矢理抑制すれば更に認知症患者は興奮してしまい不穏になるわけなのです。

認知症患者に接する時に絶対に気を付けることは、徘徊行為を無理に止めるのは逆効果ということです。温かく見守る姿勢が大切です。
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何でも食べてしまう異食には細心の注意を

認知症が進行すれば食べ物の区別がつかなくなります。周りにある物を何でも口に入れてしまういわゆる異食行為です。
認知症患者でも重度の症状時によく見られる症状です。

この行為に対して気をつけなければならないのは、テーブルの周りには何も置かないようにする事が基本です。
ゲームで使ったおはじきを口にしてしまい大事件になった例もあります。

認知症患者がどの程度のレベルなのかを把握しておく必要があります。

患者さん本人以上に体調の変化には敏感に

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認知症患者は自分から体調が悪いと言うことができません。
もちろん熱があっても普段と同じように生活してしまいます。ですから少しの変化を見逃さないようにしなければならないのです。

いつもは元気よく独り言を発している認知症患者ですが、今日は何故か静かだ。このような時、皆さんなら手が掛からないから良かったと思いますか?
そうではなく普段と様子が変だと感じなければいけません。熱をはかったら39度の熱があったといったケースもあります。

普段から認知症患者と接する時には、よく観察し変化にすばやく気づくことが介護や看護の現場では求められるのです。

<ライター紹介>
-たか-
大学を卒業後、福祉分野に就職。デイサービスや特別養護老人ホームの介護職員を経て、現在はケアマネージャーとして従事。高齢者が安心して暮らせるようなケアプランを作成するのが目標。

 

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