パークベンチ位のスキントラブルを防ぐポイント|訪問看護の基礎知識

パークベンチ位は接地面積が狭く下側上肢を下垂させるため、非常にスキントラブルの発生しやすい体位です。
また聴神経腫瘍摘出術や頭蓋底手術の際に多くとられる体位なので、手術も長時間になりがちです。

このスキントラブルを予防するためのポイントを紹介します。

下側側胸部が支点にならないよう、広い面積で除圧する|訪問看護の基礎知識

パークベンチ位は側臥位の方法の1つで、主に腸骨部や下側になる側胸部にスキントラブルが発生しやすい体位です。

また、下側となる腋窩部をベッド上端から頭部側へせり出させて、下側上肢を下垂させる体位であること、そして術中のヘッドアップやローテーションなどにより、特に側胸部には圧がかかりやすくなっています。

そのため、下側の側胸部は工夫して除圧する必要がありますが、そこでポイントとなるのが除圧する面積です。面積は狭いよりも広い方が、1点にかかる圧力が軽減されるので、除圧効果が高まります。

患者のBMIや骨突出などの体格によって除圧物品を選択し、除圧面積が広くなるように除圧物品を使用することが大切です。

置き直しにより、皮膚のよれやシーツのしわを直す

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皮膚のよれは長時間に及ぶことで皮膚同士がすれ、スキントラブルの原因になります。

また、シーツのしわは、通常では気にならないほどの凹凸かもしれませんが、長時間その凹凸が皮膚に接触していると、スキントラブルの原因になってしまいます。そこにさらにヘッドアップやローテーションなどの動きが加わることでずれが生じ、剪断応力がはたらくとなればなおさらです。

しかし、三点ピン固定後は体位を動かすことができません。そのため、三点ピン固定前に一度体をもちあげ、シーツや下側皮膚のよれを直すことがスキントラブル予防につながるのです。

しっかりと固定する

パークベンチ位は側臥位の1つであり、他の体位と比較してもベッドとの接地面積がかなり少なく、不安定な体位といえます。

そのため、しっかりと固定しないと簡単にずれてしまいます。特に穿頭時や骨切り時など、頭蓋骨の操作時はかなり力が加わるため、ずれやすいと考えられます。

そしてずれることは、ベッドと表皮との間、そして表皮と真皮との間で剪断応力がはたらき、発赤や水泡の原因となります。

そのため体位作成時に、患者に合った体位固定具を正しく選択し、しっかりと固定することが必要です。

医師・看護師のスタッフ間でコミュニケーションを取りながら体位作成を行う

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患者のスキントラブルを防ぐために最も重要なのが、体位作成時のコミュニケーションです。医師間、看護師間はもちろん、医師と看護師のコミュニケーションも重要です。

医師は手術のしやすい体位をとりたいと考えますが、看護師はできるだけ良肢位に近い体位を取りたいと考えます。それらは両方とも大切で、どちらも患者のためになるといえます。

そのため、その両方を成り立たせるためにはコミュニケーションは欠かせないのです。体位作成時は1つ1つを声に出して確認し合いながら、良い体位を作成していくことが重要です。

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