医療問題これだけは!少子高齢化と医療制度の密接な関係|在宅医療の基礎知識

多くの課題とともに目まぐるしく変化する医療業界。今回、少子・高齢化に伴う医療制度について、いろんな問題や政策が取り沙汰されているけど、今さら人に聞けない「これって、どういうこと?」を解りやすく解説します!

(2015年12月時点)

医療における少子・高齢化問題、おさらい|在宅医療の基礎知識

テレビや雑誌でよく耳にする“少子・高齢化社会”。この、少子高齢化とは、出生率の低下により子供の数が減ると同時に、平均寿命の伸びが原因で、人口全体に占める子供の割合が減り、65歳以上の高齢者の割合が高まることをいいます。

日本における65歳以上の高齢者人口は過去最高の2,958万人となり、高齢化率も23.1%と超高齢社会を迎えています。そして、高齢者が増えることで課題となってくるのが“医療費問題”です。

そもそも高齢者は何らかの病気を持つことが多く、複数の病気を抱え長期にわたって治療が必要な人が増えます。

また、寝たきりや認知症など高齢者特有の問題も重なり、医療費を含む社会保障費が上昇。医療費を支える生産年齢人口(15~64歳)が減り、高齢者が増える状態=少子高齢化により、相互扶助で成り立っている保険医療制度そのものの存続が危うくなっているのです。

高齢化社会で医療はどう変わる?

これまで、医療現場においては病気を「治す」、命を「救う」ことがキーワードでした。超高齢化社会が進むにつれ病気そのものの治療に加えて、「癒す」「支える」「抱えて生きる」「看取る」ことが求められるようになります。

これは、健康上問題がない状態で日常生活を送れる期間=「健康寿命」と密接な関係があり、現在日本の平均寿命と健康寿命の間には男性で約9年、女性で約13年の差があると言われています。

すなわち、高齢者が増えることでこれまで通りの病気やケガの治療行為だけではなく、治療や介護が必要な状態の高齢者が終末期を迎えるまでの間、一人ひとり生活に密着した「癒す」「支える」「抱えて生きる」「看取る」医療が求められているというわけです。

いま、日本が打っている手はコレ!

少子・高齢化社会を迎えた日本の医療では、様ざまな課題に向けて国は将来の医療費を抑制するためにあらゆる手段を駆使して施策を打っています。

例えば・・・
① 医療費を支えている人たちに、もうちょっと頑張って保険料を負担してもらう
「健康保険料や介護保険料の負担増」

② 高齢者が支払う医療費についても、もうちょっと頑張って自己負担してもらう
「医療機関での高齢者自己負担率の軽減措置の見直し」

③ 医療機関が受け取る「診療報酬の引き下げ」による医療費の軽減

④ 過剰投薬や重複検査など「無駄な医療行為の削減・合理化」による現行制度の効率化

⑤先発医薬品に比べて薬価が安くなる「後発医薬品(ジェネリック薬品)の使用促進」

⑥ 病気にならないための「予防対策や健康診断の受診・保健指導」

⑦ 地域ぐるみで患者を見守る「地域包括ケアの実現、医療・介護の各種施策」

そして、これからは各都道府県が作成する地域医療計画や医療費適正化計画に基づき、医療費抑制を強力に推進していくことが求められます。何より重要なのは患者さんの「安心・安全」。

今後も地域ごとに医療と介護が連携した迅速かつ明確な施策が重要となっていきます。

★監修★

鍵谷昭典(かぎたに あきのり)先生
鍵谷医療IT経営 代表
認定登録 医業経営コンサルタント
経済産業省推進資格 ITコーディネーター
地域医療福祉情報連携コーディネーター
医療機関・医療機器企業・製薬企業等向け勉強会多数実施

 

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