男性看護師が今、熱い!?知られざる熱い想いに迫る!ー関西医科大学附属枚方病院 谷口孔明ー

各地の病院で独自の男性看護師会が結成される中、関西医科大学附属枚方病院では平成23年から男性看護師会『HERO』が発足。 今回、その中心的存在でもあるリーダーの谷口孔明さんに活動内容について取材してきました!

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▲谷口孔明(たにぐちこうめい)
関西医科大学附属枚方病院 GICU(総合集中治療室)勤務
高校卒業と同時に看護専門学校に進学し現在31歳。看護師である母の影響で医療の道を選んだ。同病院の薬剤師と結婚し、2歳になるお子さんを溺愛中。
病院の代表としてアメリカ・ロサンゼルスでの海外研修を終えたばかり。誰からも慕われる兄貴分だ。

院内の男性看護師が所属する男性看護師会「HERO」

-男性看護師会「HREO」の役割や目的を教えてください

関西医科大学附属枚方病院では、平成23年に当時在籍していた28名の男性看護師と看護部長、看護副部長同席のもと第一回男性看護師会を発足しました。

それ以前も、男性看護師同士が集まってプライベートの飲み会程度の集まりはありましたが、「女性の多い職場の中で、男性看護師が良い刺激となって職場活性を行いたい」「これからの医療は、看護の場においても男性がもっと活躍できる職場環境を作っていく必要がある」という看護部長の考えのもと、所属する部署や経験年数を超えて“公式”に男性看護師が集まる場として現在活動しています。

男性看護師会では、それぞれの悩みや課題を共有し、得たアドバイスがすぐに現場で活かせるよう3ヶ月に1度、「男性看護師会の会議」を行い在職している42名の男性看護師ができるだけ全員参加するようにしています。
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▲「HREO」の名前の由来は(“H”:枚方病院の “E”:笑顔で “R”:凛々しい “O”:男組)で、職員から公募の結果、決定した。

-男性看護師会「HREO」ではどんな活動をしているのですか?

院内で行われるクリスマスコンサートなどのボランティア活動、心電図など得意分野の勉強会、部活動(マラソン部など)、看護学生対象に広報活動のため就職説明会に参加するなど、様々な活動をしています。

‐男性看護師会の会議ではどのような話し合いが行われているのですか?

業務の合間で参加してもらっているので、1時間程度の短い時間に限られていますが、互いが勉強した事を共有し合ったり、現場では相談できないことや男性看護師ならではの悩みを解決しあったりしています。

短い時間ではありますが、参加した後には、みんなスッキリした顔で各々の職場に戻っていきます。
先輩からのアドバイスにはメモを取るなど有意義な時間として活用されるようになりました。
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▲本人の希望も考慮しながら、婦人科系以外のほとんどの部署に男性看護師を配属。子ども病棟の男性看護師のボールペンには可愛いキャラクターが。

男性同士だからこそ話せる悩みを相談

-男性看護師ならではの悩みは何ですか?

関西医科大学附属枚方病院は他の病院に比べて男性看護師が多く在籍しています。
それでも850名の看護師の中で、男性看護師は約40名。全体のたった5%程度です。平均在籍年数5.5年、平均年齢29歳と比較的若手のメンバーが多く在籍しています。

男性看護師特有の悩みとして、女性が多い職場の中で「意思疎通がうまく取れないこと」「踏み込みにくい一線があるように感じる」など同僚とのコミュニケーションで悩むことが多いですね。

また、仕事の中で失敗した時になかなか気持ちの切り替えができず、プライベートの時間もずっと仕事のことを考え落ち込んでしまうという声もよく聞きます。

そういった悩みに対して先輩の男性看護師が「まず指摘されたことを徹底してやってみたら、先輩との信頼性や関係性も良くなるかもよ」「ミスは二度としなければ、そのミスも生きた経験だよ」など、チーム全員で悩みに耳を傾け、アドバイスや意見交換を行っています。

また男性看護師に限らずですが、「後輩ナースが何を考えているのか解らない」「忙しくて話をする時間がない」といった、経験年数を重ねることで与えられた役割で悩むことも多いですね。
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▲所属や年次を超えて、一人ひとりの悩みに全員が耳を傾けアドバイス。ここでは、先輩が抱える悩みも後輩にとっては刺激のひとつになる。

-男性看護師にはどんな可能性がありますか?

2025年問題を始めとする、医療業界には人手不足や医療と介護のボーダレス化など様ざまな課題があります。
その中で、女性のみならず男性が一役を担うこと自体、とても意味のあることだと思います。

また、男性看護師は安定して働きやすいため、将来自分はどんな看護師になりたいのか、病院の中でどんな役割を担っていきたいのか、中長期的なキャリアを描きやすいというのもあるかもしれませんね。

男性看護師会の創設目的である、「男女が一緒に働くことでお互いに刺激し合う」ということが、まさに今後男性看護師に期待されていることだと思っています。

-男性看護師会「HERO」の今後の目標は何ですか?

看護師全体やドクターなど他職種のスタッフとも繋がりを増やしていきたいと思っています。

普段話をする機会がなかった人と知り合えたり、それぞれの立場で率直な意見交換ができたりする、そんな病院全体を活性できる中心的な組織でありたいと考えています。

そして、それが離職者を減らせるひとつの大きな要因になると思っています。そのためにも、男性看護師一人一人がもっと自由に「HERO」の中で取り組みたいことを発案し、実行していけるになるよう僕自身がもっと盛り立てていきたいと思っています。
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▲会議では、できるだけ全員が自主的に発言できるよう、リーダー達がプログラムを進行。真面目な議論でも、笑い声があがる和やかな雰囲気。

-最後に、谷口さんの目標を教えてくだい

僕は「HERO」でのリーダーという役割を通じて、男性がもっと様ざまな場面で活躍できる病院の組織体制を作っていきたいと思うようになりました。

今後、男性看護師が増えていくことは確実です。男性ならではの働き方や、色んな選択肢がある中でそれぞれが目的と意欲を持って看護師を続けられるフィールドを作っていくため、私自身もっと体系的に勉強したいと考えています。これからどんなことができるのかワクワクした気持ちでいっぱいです。
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▲男性看護師会の忘年会の様子。部署を離れて普段なかなか会えないメンバーとも、この日は多少ハメを外して楽しんでいたようだ。実はキュアナス編集長(男性)も一次会に参加させていただいた。

男性看護師という仕事と役割

看護の場に進出した歴史も浅く、キャリアにおいても未踏の分野ともいえる男性看護師。看護師全体を見れば、まだまだ働く人の数は少ないが、男性だからできる仕事や働き方の可能性、そして何より男女がバランスよく一緒に働くことで生まれる新たな刺激。看護制度の見直しが叫ばれる今、これからの男性看護師に大いなる期待をしたい。

◎取材先紹介

関西医科大学附属枚方病院

平成18年1月に特定機能病院として開院。京阪電鉄「枚方市駅」から歩いてすぐの31,612㎡もの敷地に淀川河川公園一望できるなど、自然豊かな医療環境が整っている。災害拠点病院、高度救命救急センター、がん診療連携拠点病院、総合周産期母子医療センターとしての役割も果たし、大阪北河内地区になくてはならない中核病院。平成25年には病院の隣接地に医学部新学舎が完成し、「教育」「研究」「診療」が一体化。週刊ダイヤモンドの「頼れる病院ランキング」では、3年連続西日本1位に選ばれている。

〒573-1191
大阪府枚方市新町2丁目3-1
TEL:072-804-0101(代表)
http://www.kmu.ac.jp/hirakata/index.html

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