訪問看護で見つけた私のやりがい!障がい児看護から地域を変えるーワンラブ訪問看護ステーション 加藤麻弓ー

自分自身が納得できる医療看護のあり方を考え、日々熱く取り組んでいる人たちをキュアナス編集部が徹底取材!今回は、26歳で重度障がい児優先の「ワンラブ訪問看護ステーション」を開業し、今年5周年を迎える加藤麻弓さんにインタビューしてきました!

回り道をしながら見つけた、自分が本当にやりたい仕事

—複雑なキャリアをお持ちだと聞きましたがこれまでのご経歴を教えてもらっていいですか?

私の経歴を話したら長いですよ(笑)。昔から子どもが大好きで、産婦人科で働きたいと思ったことが看護師になったきっかけです。高校を卒業した後、産婦人科で働きながら看護師の資格をとりました。その後、海外留学を経て、総合病院に務めました。そこで、ある女性患者さんのお看取りを経験しました。
その際、ご本人様にもご家族様にも十分なケアが出来なかったという無力感が凄かったです。「私は看護師向いていないのかなぁ。」と思って病院を退職し、自分を見つめ直すため、医療とは関係のない一般企業で仕事を始めました。

—ここまでですでに紆余曲折ですね。一度辞めた看護の仕事になぜ戻ろうとしたんですか?

総合病院にいた時の先輩から、週に一度だけでいいから訪問看護の仕事をしてみない?とのお話をいただきました。訪問看護は未経験だった私に、絶対向いている!と言っていただけたので、もう一度やってみようかなと思いました。そして、訪問先で出会った同世代の末期がんの女性との出会いが看護師に戻る決心をさせてくれました。余命1ヶ月を宣告されていた方だったのですが、同世代という事もあり、海外の話や趣味の話でたくさん盛り上がり、その後、約1年も生きてくれました。

でも、亡くなった後にはもっと看護師として出来た事があったのではないかと後悔がたくさんあって。その時も無力感でつらくて、やっぱり看護師は向いていないのかなぁ。と悩みました。でも「今、看護師を辞めずに続けることの方が、きっと看取ってきた方々は喜んでくれる!」と思って、看護の世界で生きようと心に決めました。

「障がい児看護」との出会い

—「重度障がい児優先」の訪問看護ステーションを開業したきっかけはどんなものだったのですか?

訪問看護の事をもっと学びたいと思って、リハビリの訪問看護ステーションでも働きました。その中で障がいを持つお子さんを担当する事になったのです。私たちの看護次第で、彼らに出来る事がどんどん増え、1年も担当すると成長をたくさん実感が出来る事に心から感動し、障がい児看護にのめり込み始めました。

同時に、「訪問看護で障がい児を看る事が出来るところは少ないから、障がいのある子どもを優先して看てくれる訪問看護ステーションを立ち上げてほしい」というお母さんたちの声をたくさん聞く機会が重なり、それならば自分で立ち上げようと決断しました!思い立ったら行動するのが私のモットーです!
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▲加藤さんとスタッフで協同して企画開発した、サイズの大きい子供用ロンパス。

—壮大な創業秘話でしたね!創業から5年経って、今は障がい児看護と平行して力を入れていることが有るそうですね?

そうなんです!このロンパス(上記写真)の商品企画です!普通のパジャマだと介助者が抱きかかえ何度も体位を変えなければ着せることができません。だから、おしめなどが必要な場合には1日に何度も行わなければならないので、介助する側・介助される側、お互いに負担が大きいのです。

中小企業診断士の協力のもと、おおさか地域創造ファンドの助成金を活用しながら、子ども用のロンパスと障がい者用の外出用介護つなぎ服を開発しました。浴衣と原理は同じで、寝返りを1.5回のみ行うだけで、お着替えができます。上から下までボタンを留めるだけで着せることができるのです。もちろん、見た目はパジャマではなく、洋服みたいです。

子ども用ロンパスが完成した時には、利用者様、ご家族様と協力して、ファッションショーを行いました。大阪府下から100名程ご参加いただき、有意義な時間を共有することが出来ました。そのような取り組みから、堺市から「さかい子育て応援団」の認証をいただきました。もっともっと地域のお子さんのために頑張ろうというモチベーションがさらに上がりました!
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▲同じく大人向け外出用介護つなぎ服。インテックス大阪のナーシングエキスポにも出展した。

今秋、新たに児童デイサービスをオープン予定

—今後、予定している活動にはどんなことがありますか?

2015年9月に大阪府堺市に「重度障がい児優先型放課後児童デイサービス」をオープンする予定です!放課後、障がいのある子どもたちが安心して集まれる学童みたいな場所、又保育園みたいな場所を目指しています。そして、預けたお母さんたちにも、その人らしく過ごしてもらえる場所になれば、と準備を進めております。

これまでも、訪問看護にプラスして訪問美容も行ってきましたが、そのノウハウを活かして、エステやネイル、まつ毛エクステなどのサービスを用意し、お母さんたちがお子さんを預けながらリラックスして過ごせる場所にしたいと思っています。期待していてくださいね!

 

「誰もしないなら、自分がするしかない!!」という大胆さと、日々の関係者と行う仕事の細やかさを併せ持っている加藤さん。今後の活躍に期待したい。
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取材先紹介

訪問看護ステーション 株式会社ワンラブ
大阪・堺市にある重度障がい児優先の訪問看護ステーション。看護師、理学療法士、言語聴覚士、カウンセラー等、17名が所属。高齢者から障がいを持つ子どもまでリハビリなどの訪問ケアから、外部スタッフと提携してエステや美容、メイクなどのサービスも行っている。2015年9月からは重度障がい児優先型放課後児童デイサービス‘ONE LOVE Kids’をオープン。
看護介護に携わる人がまず幸せでないと行けないというポリシーのもと、有休消化率100%、大型連休の取得推奨、家庭との両立など働きやすい職場づくりにも余念がない。

〒590-0114
堺市南区槇塚台2丁39-5-307
TEL:072-290-7999
E-mail kato@onelove-nurse.com
http://onelove-nurse.com

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