認知症と前向きに向き合うサイト「認知症オンライン」とはー株式会社ウェルクス 認知症オンライン 山田好美ー

65歳以上の4人に1人が認知症またはその予備軍と言われる昨今。TVの健康特集番組でも最近よく「認知症」が話題になっています。しかし、「認知症」を本当に正しく理解している人は世の中にまだ少ないのが現状です。 そんな中、日夜、認知症に特化したコラムやニュースを発信し続けているのが「認知症オンライン」。2015年5月からスタートし、現在、認知症介護や看護に携わる多くの人の指示を集めているサイトです。認知症オンラインの責任者である山田好美さんに、サイトに懸ける想いを伺ってきました。

認知症とポジティブに向き合える世の中をつくりたい。

認知症オンライン は、その名の通り認知症に特化したWebマガジン。

認知症の人との上手な接し方、よくある悩みへの対処法、海外発の新しい認知症ケアの手法、正しいお薬の使い方、認知症介護業界のトップランナーへのインタビュー等、毎日様々な記事を発信しています。2015年5月の立ち上げから5ヶ月で、ユーザー数を一気に拡大し、認知症の情報を知りたい人たちにとって、無くてはならないサービスとして根付き始めています。

今回は認知症オンラインのサイト責任者である株式会社ウェルクスの山田好美さんにお話を伺ってきました。

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山田好美(やまだよしみ)
株式会社ウェルクス 認知症オンライン責任者

大学卒業後、2006年リクルートコミュニケーションズ入社し、人材採用広告のディレクターとして企画・制作に従事。
2013年に同社を退職し、結婚・出産を経てウェルクスに入社。現在は育児をしながら認知症オンラインの企画・編集・運用を行う。

「ボケたらおしまい」ではない!正しい認知症の知識を。

—認知症オンラインを立ち上げたのは、何がきっかけなのですか?

いま、世界的に認知症になる人の数が爆発的に増えていて、2025年には日本だけで700万人が認知症になる、とも予測されています。

これだけメジャーな病気になりつつあるのに、世間にはまだ「認知症になったら何もできなくなる」「ボケたら人生おしまい」というような、認知症に対するネガティブなイメージが残っています。確かに、認知症になるとそれまで普通にできていたことができなくなっていくのですが、それでも残る能力があることや、接し方ひとつで症状が落ち着くこと、薬との正しい付き合い方など、一般的によく知られていない情報が沢山あります。

私の祖母も認知症を発症していますが、普段とても朗らかで、世間で言われている「怖い」認知症のイメージとはかけ離れています。
周りが病気の仕組みをきちんと理解して、工夫をしながら接すれば、本人も家族も穏やかに過ごせるんだと、身をもって感じています。

ただ、いざ自分の家族が認知症になって、介護が必要な状態になると、家族が戸惑ったり行き詰まったりするのは当たり前のこと。認知症の知識が少ない状態であれば、なおさらです。世の中には、認知症と前向きに向き合っている医師や看護師、介護士、家族の方々が沢山いて、そうした一人ひとりが持つ知見を集めて、発信することで、救われる人は沢山いる。

そう考えたことが認知症オンラインの立上げにつながりました。

認知症を詳しく知りたい人は確実に増えている。

ー立ち上げから5ヶ月程度で累計30万PV超え。すごい勢いですね!!

おかげさまで5月17日にサイトをオープンし多くの方にご覧頂いているサイトになりました。
認知症が様々なメディアで取り上げられる機会が増え、もっと詳しく知ろうという方が増えています。

例えば、認知症のご家族を自宅介護していて、「こんな時どうすればいいのか」「悩みを吐き出したい」と困っているのに、周囲の人には相談しづらいという方が多いため、インターネットで調べることが多くなります。

そのような読者の特性と認知症オンラインは相性が良いのかもしれません。

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▲認知症オンラインでは、認知症になっても皆が安心して暮らしていけるような世の中になるよう、認知症のニュース、予防改善法、介護のコツ、介護家族の心のケア、お金の話など、様々な情報を発信している。

介護や看護の現場で働く人たちにも「使える」情報を

ー読者からの反響はいかがですか?

現在の認知症オンラインの読者は、認知症のご家族の介護をされている方が50%、介護福祉の仕事をされている方が50%という状況なのですが、ご家族の方からは「もっと早くこのサイトを知りたかった」というお言葉をいただいたりします。

認知症患者のご家族コミュニティでの共通の話題になったりもしているそうで、手応えを感じ始めています。

介護福祉のお仕事をされている方からも、認知症の方の対応に困った時にサイトを見ているというお言葉をいただいています。
介護や看護の現場でも認知症に特化した情報発信はまだ十分ではないため、活用いただく機会も多いのだと思います。記事に載っている情報が職場で役立てられているというのは嬉しいですね!

認知症当事者を置いてきぼりにしない

ー今後、認知症オンラインで挑戦したいことを教えてください。

引き続き、情報発信を通じて、認知症に対する誤解や偏見を正し、認知症の当事者、ご家族、介護職員が幸せに暮らせるよう貢献したいと思っています。

また、私は、認知症の介護や看護のことが語られる時に、「認知症を持つ本人」の視点が抜け落ちていることが多い現状に違和感を感じています。介護家族や職員の声は聞くけれど、肝心な本人の気持ちが聞こえてこないのは変だなぁと。

認知症の当事者が置いてきぼりにならないように、認知症オンラインでは積極的に取材し、本人の声を多くの人に届けられるようにしたいと考えています。

ー最後に読者の皆さんにメッセージをください。

ご家族の対応、看護師さんの接し方ひとつで、認知症を持つご本人の反応は全く変わります。

こんな言い方をすると変かもしれませんが、認知症看護はとても奥深いものですので、看護・介護する側の皆さんも、前向きにとらえ、患者さんに向き合って欲しいと思っています。私たちもどんどん情報発信をしてお役に立てるように頑張ります!pixta_21977290_S-1-min
▲ロゴの横にいるキャラクターは「オン太郎」。認知症に役立つ耳寄り情報を読者に届ける運び屋犬です。

認知症オンラインおすすめ記事

認知症オンラインで話題になった記事の中から、キュアナス読者へおすすめの5記事を厳選してお届けします。

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認知症の人が最期まで衰えない「能力」のはなし

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『共感』と『傾聴』の認知症ケア「バリデーション療法」って?

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取材先紹介

株式会社ウェルクス
保育士・幼稚園教諭専門の転職支援サービス「保育のお仕事」、介護・福祉求人情報サイト「介護のお仕事」など、保育と介護業界の人材サービスを展開している。
2015年5月「認知症オンライン」をスタート。
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