最先端がん治療の第一人者が在宅医療で大切にするたった一つのこと。 -医療法人社団啓神会 AIクリニック 院長 飯塚啓介-

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大江戸線西新宿五丁目駅から徒歩5分の場所にある医療法人社団啓神会 AIクリニック。東大附属病院、東京女子医大病院、防衛医科大学などでがん治療に携わって来られた院長の飯塚先生は、がん遺伝子治療を国内に本格的に導入された草分け的な存在としても知られています。

現在は、最先端技術によるがん超早期発見診断とがん治療、そして、在宅医療を行われている飯塚先生に、在宅医療のあるべき姿についてお話をお伺いしました。

▲飯塚 啓介(めしつか・けいすけ)さん

医療法人社団啓神会 AIクリニック 院長 

東京大学医学部卒業後、同大学で免疫学、内科学、頭頸学の臨床研究を重ね博士号取得。その後東京女子医科大学講師、防衛医科大学助教授、日本赤十字社医療センター部長、東京都衛生局参事などを経て2008年にAIクリニック(旧 西新宿山手クリニック)を開院。

著書に「がんは『生活習慣』が『遺伝』の10倍」(講談社+α新書)

 

治療はもちろん予防もできる最先端のがん専門外来

-先生は長年に渡ってがん治療に最前線で取り組まれてきたと伺いました。

開業前は、東大附属病院、東京女子医大病院、防衛医科大学など様々な病院でがん治療に携わってきました。現在は、遺伝子治療を中心に、分子標的治療、強化リンパ球輸血療法(ANK療法)、CTL(細胞障害性Tリンパ球)誘導局所注射、抗がん剤点滴、ビタミンC大量療法、デトックス点滴などによる最新のがん治療を行っています。

その中でも遺伝子治療は当院で最も多く行っている治療で、がん細胞にのみ反応する薬剤を点滴によって体内に取り込みます。

 

-遺伝子治療のメリットを教えてください。

がん治療には手術や抗がん剤治療、放射線治療など様々ありますが、副作用を心配される方が多いことも事実です。遺伝子治療では発熱・嘔吐の症状がでるケースがあっても、それ以外の副作用はありません。体力を維持したまま治療を行うことができるため、治癒後もそれまでと同じような生活を送ることができます。また、全てのステージの患者が治療を行うことができるため、実際にステージ4だった患者が回復した症例も多くありますよ。

 

-がんの予防医療も行っているそうですね。

当院では最先端の治療法によるがん治療だけではなく、遺伝子検査によるがん細胞の超早期発見診断も行っています。この診断では、MRIやCTなどの画像診断では発見できない5mm以下のサイズの超早期がんも90%以上の確率で見つけることができます。

 

-まさに治療も予防も両方できるがん専門外来ですね。

自由診療による最先端のがん治療を行っていますので、全国から患者が訪れます。最近は中国、フランス、カナダ、イスラエル、エジプトなど海外に住んでいる方からの問合せも増えています。
当院では一人ひとりにあわせたオーダーメイド治療を徹底しており、セカンドオピニオン外来、アフターフォロー外来としての利用も可能です。治療は行わず相談のみも受けており、現在の治療経過や転移状態、さらに病院から処方されている薬や治療法に対して客観的なアドバイスを行うなど、患者にあわせフレキシブルなケアを行っています。

▲患者さんだけでなく、それぞれの異なる家族や家庭環境、お財布事情に合わせたオーダーメイド医療を提供。「それに合わせてあげる、それだけのことです。」と話す。

 

病院ではできない、会話を重視したがん治療に特化

-オーダーメイド治療に行きついた経緯を教えてください。

卒業後は30年ほど複数の病院外来でがん診察や治療を行っていましたが、ご存知のとおり病院の外来はいつも大変込み合っていて、医師には余裕がありません。

患者が治療法や処方薬について疑問や質問を持っていても、医師に相談することはなかなかできません。皆さん症状や治療法に対して不安をもって来院されているので、どうにかしてそこを助けたいと思うようになりました。

 

-確かに病院外来は込み合っていることが多いですね。

がん患者にとっては「知らない」ことが一番の不安です。症状や治療法、その効果などを患者がきちんと理解するためには、医師による一方通行の情報ではなく双方向のコミュニケーションが大切です。これを実現するためには会話が必要ですし、そのための診察時間も必要です。保険診療ではこれらの実現は難しかったので、オーダーメイドの治療を可能とした自由診療中心のクリニックを開院しました。

 

-診察ではどんなことをお話しされるのですか。

治療を行わずに相談だけで来られた場合は、現在の薬や治療法に対して、実際に完治する見込みがあるのか、また完治できる確率はどのくらいか、治療によって延命できる場合は平均的にどの程度になるのかなど、患者が抱えている不安に対して具体的に納得いただけるまで解説をしています。

 

-随分突っ込んだお話をされているという印象です。

現状を知ることで不安は軽減します。知らないことが不安の原因になるのです。じっくり時間をかけて診療を行うことができる自由診療だからこそ、普段病院では聞けない部分まできちんと話をしています。その上で、患者の生活習慣や体質などにあわせた日常生活のアドバイスを行っています。

 

40年の最先端治療の先に自然と見えた、在宅医療

-先生が在宅医療をはじめられたきっかけを教えてください。

40年に渡って最先端のがん治療に携わっていますが、がん治療においてまず最初に行うべきことは、患者自身の免疫力を高めることだと考えています。この免疫力を高めるための具体的な方法とは、実は抗がん剤治療でも放射線治療でも手術でもありません。医師が積極的に患者と会話をすることなのです。

皆さんも、不安や恐怖がある時は何かに安心を求めますよね。それと一緒です。会話を通して患者が治療や生きることに前向きになると、免疫力が上がります。我々医師はまずは患者に安心感を与えることが求められているのです。

 

-安心させ前向きにさせることが一番最初のケアなのですね。

そうです。と言っても、医師が一方的に話をするだけでは、患者は不安や疑問しか持ちません。患者も自由に会話ができる環境を作ることが大切です。医師は患者と対等な立場になる必要があるのです。

日々、そういった想いでがん患者の診療や相談を行っている中で、会話や安心感が最も必要とされる医療は、在宅医療ではないかと感じ始めたのです。

 

-在宅医療には会話を通しての「安心感」が必要だと。

高齢者にとって、病院に行くというのは若い人が想像する以上に実はかなり難儀なんですよ。タクシーの手配を自分でしたり家族にしてもらったり、病院では待合室で長い間待たされたり、知らない人ばかりなので緊張もしますよね。そんな状態で診察を行っているのですから、治るものもなかなか治りにくいでしょう。

在宅医療では医師が自宅に行きます。サッカーでいうホームグランドのようなものです。アウェイではないので、患者は安心して対等の立場でお話をすることができます。在宅医療には、長年行ってきたオーダーメイドのがん治療と通じる部分が多々あると感じています。

▲「訪問診療は個性と個性の、人間と人間のぶつかりあいです。患者さんもありのままの家庭での状況、こちらも飾らず素の姿をさらけ出すことで良い関係性ができるのです。」と語る飯塚医師。

 

在宅医療には人間としての絆が求められる

-現在の貴院の在宅医療の状況について教えてください。

現在は、中野区、杉並区、渋谷区、新宿区エリアを中心に地域の在宅医療を行っています。

私はがん等の終末期医療や免疫治療を専門としていますが、副院長が内科、血液内科、精神神経学に精通しているため、精神科、腫瘍内科、血液内科なども含め幅広い診療相談に対応しています。行政やケアマネージャーから紹介をいただくことが多く、今後は当院が得意としている治療を中心に、より連携を深めていきたいと考えています。

 

-実際に在宅医療の現場で心がけておられることはございますか。

私は普段から免疫力を高めているので、他の方よりもかなり体温が高いのですが、この温かい手で患者と握手をすると、それだけで皆さんとても安心されます。高齢者は一人で住んでいるケースも多いですし、病気や痛み、さらには生活のことなどで様々な不安を持っている方が大変多いです。ですのでご自宅に往診に行った際には、まずは医師としてではなく人間として接するようにしています。特別な治療を行わなくとも、医師と患者の心が通うだけでも患者の不安が減って良い方向に向かうことが多いです。

 

▲「何かあったらよろしくね」と患者さんが不安をもらしたときには「良いよ。大丈夫だよ。」と声をかける。その一言が安心感を与えるそう。

 

-治療だけではなく、心のケアということですね。

私は患者に自分の携帯番号を教えています。実際にかけてくる患者は少ないですが「かかりつけ医の電話番号を知っている」ことは安心感に繋がりますよね。ビジネス的な対応だけでは、患者はきっとがっかりしてしまうでしょう。自分が患者の立場だったらどうされたいか?自分の家族が患者だったらどうしてあげたいか?日々、自身にそう問い続けることで、今のような治療方針に至っています。

医療はサイエンスだけではありません。副作用が少なくて治癒できる確率が高い最先端の治療法はもちろん必要ですが、それだけでは医療は成り立ちません。医師と患者、そして家族の心が通いあう、そんなヒューマンな部分が最も大切だと考えています。


取材後記

40年以上のキャリアを持つ飯塚先生は大規模な病院で科長、助教授、部長などを多数ご経験された経歴の持ち主です。現在も往診などでお忙しいはずですが、取材へ訪れた我々に対してもとても丁寧に温かく接してくださいました。常に患者目線でケアを行っている先生の言葉からは、最新技術や最先端治療ももちろん治療として大切ではありますが、やはり「人間同士の心の通い合い」が、原点であり根本ではないのだろうかと強く感じました。

 

◎取材先紹介

医療法人社団啓神会 AIクリニック
東京都渋谷区本町3-49-16アイコービル7F
TEL:03-3370-9335
http://aiclinic-gene.or.jp/

 

<取材・文 ココメディカマガジン編集部 /撮影 菅沢健治>

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