重度訪問介護とは|在宅医療の基礎知識

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重度訪問介護をご存知でしょうか??重い障害の方、重い病気の方の介護のことかな?など色々な疑問を持っている方も多いと思います。
今回は重度訪問介護、略して、「重訪」のお仕事内容や、現状の課題についてお伝えします。

厚生労働省の定義

厚労省は重度訪問介護について「重度の肢体不自由者で常に介護を必要とする方に、居宅において、入浴、排せつ及び食事等の介護、調理、洗濯及び掃除等の家事並びに生活等に関する相談及び助言その他の生活全般にわたる援助並びに外出時における移動中の介護を総合的に行います。」と定義しています。

つまり、ご自身で身の回りのことができない利用者さんに対して、日常生活を送るために必要なすべてのことを総合的に支援するお仕事になります。

平成26年4月からは、対象者が肢体不自由者だけではなく、重度の知的障害者、精神障害者に拡大しました。

重訪のお仕事をするにあたっての資格

重度訪問介護従業者の資格は、都道府県知事の指定する「重度訪問介護従業者養成研修」を修了することで取得できます。
研修には基礎課程・追加課程があり、基礎課程の修了者は障害程度区分4・5の利用者に、追加課程の修了者は障害程度区分6の利用者に介護サービスを提供できるようになります。

重度訪問介護従業者の資格を取得していると、居宅介護の仕事もできます。しかし減算になるので配置していない事業所の方が多いのが実情です。

「重訪」のお仕事内容

調理、洗濯、掃除、買物などの介護保険でいう生活援助、排泄、移動、移乗、食事介助、入浴介助などの介護保険でいう身体介護、の他に、外出介助、通院介助、見守り、更には、夜間ご自宅に寝泊まりし、数時間おきの体位交換をする援助など、重訪の仕事は多岐にわたります。

重訪の利用者さんは先天性の障害の方が多いので、介護保険で関わる「昔は元気だったけど、高齢になって生活に不自由を感じている方」とは全く異なります。気管切開していたり、胃瘻や喀痰の支援が必要だったり、また、文字盤を目で追いコミュニケーションを取られる方もいらっしゃいます。

介護技術よりも利用者さんの気持ちに寄り添ってともに進んでいくという姿勢が重要だと思います。
また、長時間の関わりになりますので、利用者さんとの相性がとても重要視されます。

重訪の現在の問題、今後の課題

現在はとにかく実施している事業所が少ないことが問題になっています。

長時間拘束されてしまうので、従事者も限られますし、報酬も少ないため、事業所も敬遠しがちです。そのため、重度の障害を持つ方は施設を利用される方が多いのですが、もっと在宅でケアできる体制を構築するためには、従事者の確保が必須になります。

また、重訪に限らないのですが、介護保険法が自立支援法よりも優先されてしまうことにより、65歳になった時の利用料の増加に今から頭を悩ませている利用者さんも少なくありません。

2018年度より、長年議論されていた入院中の重度訪問介護の利用が解禁される予定ですので、今後実地する事業所が増加することが期待されます。

まとめ

本当に多岐にわたる支援が必要な重度訪問介護の仕事は、改定毎に加算が増えてきてはいますが、報酬は介護保険と比べ安価です。その結果、従事者数も少なく支給決定した時間をフルに利用できている利用者さんは一部分だと考えられます。

しかし、介護保険のように利用者さんの爆発的な増大を見込んでいるわけではないため、制度の縛りは厳しくありません。そこで従事者を増やすためにも、やって良いことダメなことのくくりが厳しくて仕事を辞めてしまった介護保険のヘルパーの方達に、詳しい制度や内容を知っていただき、従事者となってもらえるよう声を上げていく必要があると思います。

 

writer
kaori

商社OLから訪問介護の世界に転職。ヘルパーステーションにてサービス提供責任者として勤務し、介護福祉士、ケアマネ、福祉用具専門相談員の資格を取得。

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