通院等乗降介助のサービス内容と制度|訪問介護の基礎知識

訪問介護のサービス内容の一つでもある、通院等乗降介助。制度上の制限などがあり、やや利用することが難しいサービスであると言えます。利用の対象となる場合がどのようなケースか、実例を出しながら、通院等乗降介助のサービス内容を説明します。

(2016年6月時点)

1.通院等乗降介助とは?|訪問介護の基礎知識

通院等乗降介助とは、訪問介護事業所のヘルパーの資格を持ったものが運転する介護タクシーで、制度で限られた範囲の送迎をしてもらうサービスです。介護タクシーは、介護保険制度の対象にはなっていませんが、通院等乗降介助の利用条件に当てはまる場合、介護保険制度の対象になってきます。

車両への乗車・降車の介助や、乗車前、降車後に移動の介助、病院の受診の手伝いなど行ってくれます。介護タクシーの中には、車いす、ストレッチャーに対応した車も用意されており、寝たきりの方や車いすの方まで対応してくれるところもあります。

2.通院等乗降介助を利用できる人とは?

通院等乗降介助を利用するには、対象となる条件がいくつかあります。まずは、介護保険制度の要介護認定が「要介護1以上」の認定を受けている必要があります。「要支援1、2」ではサービスを受けることはできません。

「要介護1以上」の認定を受けている人であれば利用できますが、どこに行くにも利用できるわけではありません。限られた行先の範囲内で利用することができます。実際に利用するうえでは、ケアマネージャーが作成する「ケアプラン」に通院等乗降介助の内容が組み込まれていないと利用することができませんので、利用するときには、ケアマネージャーへ相談する必要があります。

3.サービス内容とは?

通院等乗降介助では、限られた範囲内でなければサービスの対象になりません。その範囲とは、以下のような場合になります。

・病院への通院
通院時の乗降介助や受診に必要な手続きを介助してくれます。通院が対象になります。
・公共施設への送迎
市区町村役場などの公共施設の送迎や、選挙の投票に必要な移送について対象になります。
・介護保険施設の見学
デイサービスや老人ホームへの入所を考えている施設への移送も対象になります。
・預貯金の引き出し
日常生活上必要な預貯金の引き出しのために、銀行や郵便局への移送も対象となります。
・日常生活上必要な買い物
日常生活に必要な食材などの買い物を行う際の移送が対象となります。

4.対象外となるケースとは?

以下の送迎はサービスの利用ができませんので、注意が必要です。

・入退院や転院の送迎
通院については、送迎が認められていますが、入退院や転院の送迎については、通院等乗降介助の対象とはなりません。
・通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション施設への送迎
デイサービスや通所リハビリテーションは、それぞれのサービス内容に送迎も含まれているため、通院等乗降介助の対象にはなりません。
・通勤等、仕事に関わる移送
介護保険制度では、日常生活上必要な介助を主としていますので、通勤や仕事に関する移送は対象とはなりません。
・冠婚葬祭やお墓参りの送迎、親戚や友人宅への訪問
こちらも日常生活上必要な範囲ではないため、対象にはなりません。
・日用品以外の買い物
嗜好品や趣味のための買い物については、対象にはなりません。

5.通院等乗降介助は、制度上の制限がある

通院等乗降介助は、利用することができれば、介護タクシーの費用も軽減でき、メリットが多いと思います。しかし、これまで述べてきたとおり、利用できる条件があり、誰でも受けられるものではないサービスとなっています。
利用条件にあてはまるかは複雑ですので、利用できるかどうかはケアマネージャーへ相談して、確認することをオススメします。

writer
もりぞう

福祉系学校を卒業し、11年医療ソーシャルワーカーとして医療機関に勤務。その後、一生を通じた支援をしたいと思い、介護支援専門員へ転身。
現在34歳。東京都渋谷区の居宅介護支援事業所の管理者・ケアマネージャーとして在宅介護の相談・支援を行っている。

保有資格:社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員

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