訪問介護の服薬管理とは〜工夫とアイデアの詰まったエピソードをご紹介〜|訪問介護の基礎知識

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訪問介護の服薬介助は身体介護の一種です。

具体的には「水の準備、薬の準備、飲むのを手伝う、後かたづけ・確認」がサービス行為とされています。

高齢者の一人暮らしの家庭では特に服薬忘れや誤薬の防止のため、訪問介護における「服薬介助」のニーズは高まりつつあります。

誤薬防止のための先手必勝の保管場所の工夫|訪問介護の基礎知識

訪問介護の「服薬介助」で訪問したケースは高齢独居の方のお宅でした。
娘さんが週1回、薬を届けてくれるのですが薬を見かける度に飲んでしまうので保管の方法が問題でした。目に見える場所にはもちろん置いてはおけません。

茶タンスや引き出しなどのありきたりな場所に保管しても見つけてしまうので、保管場所を日によってローテーションで変えます。封筒の中や、箱を二重にする、引き出しの奥の奥という感じです。

訪問介護事業所でお預かりは出来かねるので毎日がかくれんぼのようです。

服薬確認のために空の袋は捨てないという約束

同居家族が日中不在の高齢者の方は、昼食後の薬は1人で飲まなければならないということがあります。
訪問介護の支援がタイミングよく入ることが出来ればいいのですが昼食前後の時間帯は訪問が混雑しています。そのため、全てのケースには対応できません。

そこで、きちんと一人で飲むことが出来たかどうかの確認の方法として、服薬後の空の袋は捨てないでテーブルの小皿の上に置いておくという約束にしました。
多少の物忘れがある方でしたが、この約束は概ね理解することが出来ていたので、ほとんどの場合は上手く服薬確認が出来ました。

昼の連続ドラマとお薬コール

訪問介護の服薬管理では、実際に服薬時間に立ち会って手渡し、確認が出来ればベストです。
しかし、どうしても曜日によってはそれが叶わないここともあります。

そこで、遠方に住む娘さんが昼の連続ドラマが終る時間に必ず電話で薬の時間を知らせてくれました。ドラマを欠かさず見ている方なので、エンディングと電話の呼び出し音、薬の時間ということをセットで認識することがすぐにできました。

訪問介護員は「飲みましたね」という声かけとお薬カレンダーの確認、次回の薬のセットという支援で済みました。ドラマと娘さんの電話との見事な連携プレーです。

小籠包に習う、薬を落とさずに確実に服用できる工夫

服薬時間も飲む薬の種類も分かるのに、目が見えにくい、指先の動きが悪くて薬の袋を切る、薬をつまむという動作が上手くできないということがあります。

訪問介護支援で、支援の提供時間とケア内容の関係から確実に服薬を確認して帰るまでは滞在できないケースがありました。

そこで、訪問介護員が帰る前に袋から薬を取り出し、小さなレンゲに載せてお水とセットにしてお盆に載せる工夫をしました。レンゲで小籠包を食べるイメージです。
載せるお盆は柄のない黒一色のお盆です。黒いお盆の上であればもしも薬が落ちても大概の錠剤は見えます。

こうして一人で必要なお薬を飲むことができました。

「服薬介助」は個々の能力や条件に応じて工夫をこらす

高齢になると服薬管理を一人ですることは難しくなります。
疾患によっては確実に服用しないと命に関わる薬もあり、引き受ける以上は訪問介護の服薬介助でも一定の責任が発生します。

必ずしも全てを担うのではなく、家族の何らかの協力を得る方法が望ましいでしょう。個々の能力や条件に応じて、服薬介助の工夫を見出し、訪問介護で携わることができる範囲を確認しながら支援していきましよう。

writer
toramaru

介護の現場のお仕事をいくつか経て、現在はケアマネージャーとして働いています。
目下の悩みは高校生の息子のお弁当の中身です。手を変え品を変え、節約食材でも毎日変化があるように頑張っています。

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2017.04.20

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