独居高齢者の脱水・熱中症対策|訪問介護の基礎知識

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元気な私たちでもグッタリとしてしまう昨今の猛暑は、高齢者の方々にはとても厳しいものだと思います。それだけではなく、熱中症にかかってしまうと体力が奪われ、重篤な事態になってしまう可能性もあります。

訪問介護として利用者様が熱中症にかかることを予防できる対策を考えたいと思います。

高齢者はなぜ熱中症にかかりやすいのか|訪問介護の基礎知識

高齢者は絶対的に若い世代より筋肉量が少なく、また腎臓の機能も低下しているため、元々体内に水分を溜め込む力は弱くなっています。
また、暑さを感じる力が鈍くなっており、真夏でもクーラーを点けず閉め切って過ごしたり、厚着をしたりしてしまう利用者様も多くみられます。トイレに行くのが億劫だと、あえて水分の摂取を控えているという話もよく耳にします。

そのようなことで体内の水分量が足りず脱水になり、発汗できず体内に熱がこもり、体温を調節する機能が働かず、倒れたり意識を失う状態になってしまうのが熱中症です。

外出時の熱中症の防ぎ方

外出される利用者様には、帽子をかぶることをお勧めしたり、ペットボトルに水分を入れ持ち歩くよう声掛けしています。
また、暑い時は外出を控え、少し涼しくなった夕方に出掛けることをお勧めしたりもします。真夏でも長袖の上着をしっかり着込んで出掛ける方も多いので、薄着に着替えて頂くこともあります。

室内での熱中症の防ぎ方

家にいれば熱中症にかからないと思っている方も多いですが、熱中症の患者の約4割が室内で体調の悪さを訴えています。予防としては、まず室内に熱がこもらないようにすることが大事です。
エアコンを使用したり、窓を開けたり扇風機や送風機などで風通しを良くすること。遮光カーテンなどで日差しを遮断すること。また、空気清浄機や除湿機などで湿度を下げることも有効です。

そして、水分補給も重要です。水分といっても、お茶やコーヒー、お酒は利尿作用が強いのあまりお勧めできません。塩分も同時に補給できる、スポーツドリンクや経口補水液などが一番良いのですが、普通のお水でも構いません。塩分は、食事から摂れるよう声掛けします。

脱水のチェック方法

まず訪問した時に、利用者様の体調チェックをするのはヘルパーの大切な責務です。
普段のチェックの他に夏場は、皮膚の張りや舌の色を確認させてもらっています。口の中が乾燥していて、舌に白いものがこびりついていたり、舌の色が妙に赤いのは危険信号です。
また、手の甲の皮膚ををつまんで引っ張った時に戻りにくり場合は脱水の疑いがあります。

また、眩暈、ふらつき、手足の冷えの脱水によるものかもしれません。水分を摂取して頂いても、症状が改善されない場合は直ちに医療職に連絡をしましょう。

熱中症予防のためにヘルパーができること

脱水の恐ろしさを訪問の度に話題にし、過ごしやすい室内環境に整え、水分摂取を必ず勧めることが重要です。
認知症などがあり、冷房をすぐ消してしまう利用者様宅では、ヘルパーがいる間だけでも冷房を点けさせてもらうことをお願いしています。

また、忘れてしまったふりをして、わざと点けたまま退出する場合もあります。水分摂取もヘルパーの援助時間以外が心配なので、枕元や食卓の上に水分を用意したり、調理では汁物やゼリー寄せなど水分が摂れるメニューを作ったりもします。
夏野菜のトマト、ナス、キュウリなどで、体の中から冷やして頂いたり、水分たっぶりのスイカなどの果物を摂って頂くこともあります。

暑さを乗り切って元気に過ごしてもらいましょう!

高齢者の熱中症対策は、とにかく環境整備と声掛けが大事です。しつこいほどに、水分補給と温度管理を促します。そして、「何かおかしいな?」と感じたら、すぐに医療職に繋ぎましょう。
利用者様もヘルパーも笑顔で秋を迎えられるよう、熱中症に負けず夏を乗り切りましょう。

writer
kaori

商社OLから訪問介護の世界に転職。ヘルパーステーションにてサービス提供責任者として勤務し、介護福祉士、ケアマネ、福祉用具専門相談員の資格を取得。

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