介護の仕事と子育ての両立|経験談から学ぶ不安を乗り越えるコツ

介護の仕事に就いている方には女性が多いですがその年代層は様々です。学校を出たばかりから数年の若年層、子育て世代、子育てを終えた世代と分けられると思います。

様々な世代が入り混じる介護の職場は、年齢と仕事の経験年数が比例せず、人間関係が難しいと思われる部分もあるようです。しかし、実は子育て世代にとってはやり方によって家庭や育児との両立が図りやすいのです。

今回は子育てをしながら介護職員として働いてきた私の例を交えてお話しさせていただきます。

1. 介護と子育ての両立には夫はじめ家族の協力が不可欠

私が育休を終えて出勤する時は夫や義両親の手助けがありました。夫は最初、初めての子育てに戸惑っていたようですが、こういうことを手伝ってくれると助かる、という話をし、お風呂入れや遊び相手など、やりやすいことからやってもらいました。
また、幸い保育園の空きもあり、交代勤務で出勤時間がまちまちでしたが送迎は義両親が行ってくれていました。周りでも義両親でなくとも夫と協力して送迎をしているというケースは多いようです。

最初に夫や協力してくれる身内と話し合い、役割分担や緊急時に連絡を取る方法、急用で迎えに行けない時は誰が行くか、連絡方法はどうするか(携帯電話などに連絡するのか職場に連絡するのか、なお、職場を連絡先にする場合は上司に事情を説明し、許可を得ておきます)など、しっかりと決めておきましょう。

現場によってはシフトがばらばらになりやすい職種なので、毎日決まった時間の出勤がないことが分かっていれば、復帰前に家族との話し合いを重ねて分担をすることが大切です。

2.「交代勤務のシフト」をうまく活用する

またそれが難しい場合でも早めに職場にシフトについて相談しておきましょう。職場にとって有益な人材であればなおのこと、多少の融通が利きやすいと思われます。
ただ、求めるばかりでは「これだから子持ちは」と思われることもありがちです。こちらが求める分、職場からの求めにも柔軟に対応する姿勢を忘れないことが大切です。

私が介護の仕事をしながら子育てをするうえで助かった!と思ったのは交代勤務でした。保育園や幼稚園、小学校でもそうですが、親が参加する行事や面談などがあります。保育園でも平日にそうした行事が行われるところもあるようです。

他の方に聞くと平日なので有休を取るケースが多いようですが、私は夜勤入りや明けの日中空いた時間を使うことが多くありました。また平日休みが多いシフトでもあり、予定を前もって確認しておけば比較的休みも取りやすかったです。

また、小学校で行われる地区の交通当番も遅番や夜勤を活用して参加しました。これらはもちろんそうした柔軟なシフトに対応できる現場であることが第一条件ですが、先ほども書いたように自らも「子供がいるから」という甘えた姿勢でいることなく、仕事に臨むことが大切です。

3. 世代の違いできついことを言われることも

どれだけ自分が頑張っていても、職場にはいろいろな人がいます。今から結婚する若い世代、同じように子育てを頑張る世代、子育てを終えて自分の人生を生きる世代の人がいます。

介護の現場は女性が多く、子育てについては経験者も多いため比較的理解はされやすいでしょう。その反面、厳しい時代でやり抜いてきた方も多く、例えば子供が熱を出して休むことについて「私の時は…」と厳しい意見を出す人もいます。
その意見に傷つき、もしかしたら子供が熱さえ出さなければと思うこともあるかもしれません。私も同じようなことがありました。

4. 介護と子育ての両立に向き合う後輩世代のことを気遣った職場づくりを率先しよう

ですがそこで、「病気の子を置いてでも働くのが当たり前」となってしまうと、後の世代に影響が出かねません。
「子供産まれても大変そうだからやめておこう」「この職場では子育ては無理。産むなら退職する」となる可能性もあります。

今は日数に限りはあるものの、子供の看病で休むことが認められています。きちんと予防接種や検診を受けさせる等、きちんとしていれば突発的な病気での急な休みも認められやすいでしょうし、何か言われても「今は時代が変わっている」と割り切ってしまうことも大切です。

ただ「子供がいるんだから仕方ない」は周りの考えであり、自分の免罪符とはなりません。
これから結婚、出産、育児を経験する可能性がある女性職員のためにも、子育てがしやすい職場づくりの先駆けとなる意識を持つことも大切です。

5. 介護と家庭、子育ての両立で大切なのは「無理をしないこと」

これらの両立において、一番大切なことは「無理をしない」ということです。
料理は休みや出勤が遅い時に冷凍食材をまとめて作っておく、掃除は毎日できる範囲で、など工夫も大切ですが、どうしてもできないことも出てきます。

時には惣菜でもいいし、掃除ができなくてもいいのです。割り切ってしまいましょう。子供にとって一番大切なのは働くお母さんが笑顔でいることです。
そのためにも夫や協力してくれる人たちには、職場の雰囲気やできることできないことなどをこまめに話し、一人で何もかも抱えないようにすることです。

子育てを終えた世代には「3歳神話」を持ち出す人もいるかもしれませんが、一緒にいる時間と愛情は比例しません。一緒にいられる時間を大切にしてあげましょう。

6. 子供の年齢に合わせた働き方を選択しよう

子供の年齢が上がるにつれて、働き方も多様に選べるようになってきます。よく聞く話と私の経験談では、小学校に上がる時に一度働き方を見直した方がいいということです。

保育園は朝から夕方まで見てもらうことができますが、小学校は曜日により授業時間が短く子供が早く帰宅するという日が出てきます。
学童保育に入るという選択肢もありますが、子供自身の意思もはっきりしてくるので思いを聞き、家族で話し合うことが大切です。また職場にも状況を説明し、どのくらいの融通が利くのかなどをしっかりと確認しておきます。

私の場合は近所に義両親がいたため、早く帰宅しても心配はありませんでしたが、初めてのことで気持ちが不安定になるかもしれないため、小学校入学後の1か月間ほどは日勤のみにしてもらうという形をとりました。
これも職場の方針によるため、同じような経験をしている同僚や上司に早めに相談しておくといいでしょう。

子供の性格にもよりますが、母親が夜いないことに不安を感じるケースもあります。夜勤をどうするかはその各家庭によって考え方が違いますが、子供に不安を与えないよう十分な配慮が必要です。

私の場合、小学校高学年になってから「夜はいてほしい」と言われたため、職場と相談してシフト変更をしてもらっています。
周りの協力が得にくいなどある場合は、本当にその勤務をしないといけないのか、場合によっては日勤のみのシフトに変えてもらうか職場を変えるなどの方法も考えなければいけません。
高学年になると塾通いなども増え、送迎や夜食の用意など子供のペースに合わせることが増えてきます。そういったことも踏まえ、子供が大きくなったらどう働いていくかをしっかりと考えておきましょう。

なお、学校の年間行事などは年度初めにプリントで渡されることも多いので、しっかり確認しておきます。同年代の子供を持つ母親が多い職場であると、家庭訪問や保護者会などが重なることもあるため、どういう対策を取るかも考えておくといいでしょう。家庭訪問や通信簿渡しなどは担任と相談して日程を変更してもらうことも可能です。

また保育園でも言えることですが、役員など親としてやらなければならない役目も増えてきます。私も役員を経験していますが、どうしても職場との折り合いがつかない事柄もあり、そういう時は周りの人と話し合い、できることとできないことを互いに補いながらやり通しました。
どうしても参加できない日や行事なども出てくるかと思いますが、事前準備で参加する等のフォローをしっかり行うことが大切です。

介護と子育ての両立には「周りの理解」が何より不可欠

介護の現場はいろんな世代がいるため、子育てに関して理解してもらいやすい環境はあると思います。自分が働きやすくするためには、普段からの人間関係作りが大切です。周りから信頼される働きをしていれば、休みの取り方やシフトの融通も聞きやすくなりますからね。

家庭においても、自分一人で抱えるのではなく任せられるところは任せてしまいましょう。それができるようにするのも、互いの信頼関係です。
普段から働き方や家庭での役割について、忌憚なく話し合える関係でいることが大切です。

writer
小川 凛

介護の専門学校卒業後、リハビリ助手を経て老健や病棟介護に携わり、学んだことを生かしたいとケアマネージャーになりました。
現在はケアマネ職を離れ、介護職をしていますが、復帰目指して制度その他を勉強しています。

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