訪問介護の単位計算の複雑さ|給付管理のポイントを理解しよう|訪問介護の基礎知識

訪問介護の単位は提供するサービス区分ごとに決められています。また、提供時間によっても単位数が異なります。

訪問介護の単位において自立支援とのギャップを感じるケースや算定の留意点の一例をみていきましょう。

(2016年11月時点)

訪問介護の給付管理は複雑|訪問介護の基礎知識

訪問介護のサービスでは「身体介護」「生活援助」との2つの種類があります。
さらに国の定めるサービス行為ごとの区分があります。サービス行為の組み合せごと、そして提供時間ごとに単位数も変化します。

利用者さんとの相談の場でケアマネージャーでも単位数がすぐに答えられない、不安があるという人は多いかもしれません。必要なサービスの提供時間が概ね30分だと考えても、実際の給付管理では30分にするか29分にするかのたった1分の違いで単位数が変わってしまい、試算が違ってしまうからです。

そのため、確実な試算を出すために訪問介護事業所と時間配分を綿密に打ち合わせし、確認してから利用者さんにお伝えするということが多くなってしまいます。

訪問介護の単位表と介護保険制度

介護保険サービスコード別の単位表において、訪問介護の分野は制度施行時に比べて実に4倍近い数に増えています。
在宅サービスの分野では群を抜いた数になっています。

介護保険サービスの事業所のほとんどがソフトを導入して業務管理をしているとは思いますが、それにしても訪問介護のサービスはサービス区分ごと、時間ごとに細かくなりすぎている気がします。

そのため、時間の変更一つにしても訪問介護事業所の伝達とケアマネージャーの理解が異なると、給付管理を誤ってしまうこともあります。

介護の分野でもICT(情報通信)の活用で業務の効率化が叫ばれていますが、それ以前に制度そのものについての分かりやすさや取扱やすさが必要であると思われます。

そうでなければ、いくらICTが普及してもシステムはどんどん複雑化していき、サービス提供責任者やケアマネージャーの書類作成にかかる業務の効率化の実現は期待できないのではないでしょうか。

訪問介護の単位数オーバーで在宅生活を支えきれない

「訪問介護は単価が安い」という印象が強いです。
多少の物忘れがある高齢者の一人暮らしでは、毎日少しの介護の手があればまだ自活できるケースでは訪問介護の支援が求められることが多いです。

しかし、身体介護と生活介護の組み合わせで毎日訪問すると、単位数が多くなり限度額を超えてしまいことがあります。せっかく本人もご家族も自宅で頑張って生活していこうと考えているのに、金銭的に折り合いがつかなくなるのです。

時間、サービス区分の組み合わせによって単位が変化する訪問介護の給付管理。ニーズと給付管理の狭間で多くのケアマネージャーが苦慮した経験があるのではないでしょうか。

2時間ルールにおける単位の合算の確認

訪問介護のサービスでは前回提供した訪問介護から概ね2時間未満の間隔で次の訪問介護が行われた場合はそれぞれの所要時間を合算するというルールがあります。

例えば身体介護を50分行い、2時間未満後に生活援助を50分行う場合を考えてみましょう。

【誤った合算方法】
「身体2+生活3」で計算
身体介護388単位+生活介護225単位
合計単位数は613単位です。

【正しい合算方法】
「身体2生活2」で計算
合計単位数は522単位です。

合算方法を誤ると、この場合は91単位の差異が生じてしまいます。限度額ギリギリ、または超えてサービス利用する場合には特に要注意です。
利用者の負担に関わることなので算定方法の誤りは軽視できませんね。

訪問介護における算定上の留意点については2時間ルールに限らずQ&Aや各市町村で示されている回答を関係各所で確認しあうことが必要です。

訪問介護の単位の計算は制度の理解を十分に

訪問介護における単位の計算では、制度を理解することと算定上の留意点を確認することが大切です。
訪問介護ではサービスコードの多さもあり単位の計算が複雑で間違いが生じやすいです。合わせて、2時間ルールのような算定上の留意点も知っておく必要があります。

訪問介護事業所とケアマネージャーが連携して確認をしあい、利用者さんの不利益にならないように努めましょう。

writer
toramaru

介護の現場のお仕事をいくつか経て、現在はケアマネージャーとして働いています。
目下の悩みは高校生の息子のお弁当の中身です。手を変え品を変え、節約食材でも毎日変化があるように頑張っています。

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