介護事故が起きる頻度が高いと言われている入浴介助。床が滑りやすかったり、室内との温度差で利用者様の気分が悪くなったりと、苦手だと思っているヘルパーさんは多いと思います。
安全かつスムーズに援助ができるよう、ポイントをまとめてみました。
目次
- 1 入浴介助で大切なことは入浴前の準備|訪問介護の基礎知識 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
- 2 ケアをするのは室内から浴室まで全て (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
- 3 洗体、洗髪、浴槽内での注意点 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
- 4 入浴後の注意点 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
- 5 <まとめ> ヘルパーの視点からの入浴介助 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
入浴介助で大切なことは入浴前の準備|訪問介護の基礎知識
入浴介助で大事なことは、入浴中、入浴後に使用する物品等を、全て入浴前に準備しておくことです。
浴室内で使うものを浴室内にセットしたり、入浴後に必要なドライヤーや保湿クリーム等を着替える場所にセットしたりと、事前の準備が重要です。
何故なら、入浴後の状態の変化を間近で確認できるようにし、異変があった場合はすぐに行動しなくてはならないからです。
また、着替えや、髪の毛を乾かすことなどを手早く行い、いち早く通常の状態に戻って頂くことが大事だからです。
また、室温と浴室内の温度の差をできるだけ小さくしておくこと、水分摂取、バイタルの確認も重要です。
ケアをするのは室内から浴室まで全て
ご自身で衣類を脱いで頂くにしても、こちらで介助するにしても、やはりプライバシーには気を遣い、浴室に入るまでバスタオルなどで身体を覆うことは必須です。
また、冬場は浴室の床がヒヤッとする場合があるので、床にお湯を流して暖めておくことも大事です。私達には何てこともない、このヒヤッとした感覚も高齢者にとっては心臓に負担がかかります。
また、浴室の床は滑りますので、見守り、あるいは介助をしっかりと行います。
洗体、洗髪、浴槽内での注意点
教科書等には、心臓から遠い部分からと記載してあると思いますが、利用者様のご希望通りで構わないと思います。
私はお元気だった頃に、ご自身で洗っていた順番を教えて頂き、介助しています。
そのような個別対応できるのも、施設ではない訪問介護の醍醐味だと思っています。力の加減なども、利用者様のご希望通りに行ってください。
その際、全身の皮膚の観察、手足の浮腫み等もしっかり確認します。
浴槽内への介助は、利用者様の身体状況にもよりますが、しっかり手すりに捕まって頂き、患足ではない側から湯船に入って頂きます。
理由としては、浴槽のお湯の温度を確かめられること、浴槽内で足の踏ん張りが効くということがあげられます。
また、浴槽から出る場合も同様に、患足ではない側から出ます。入る時とは反対向きで出ることになりますので、手すりの位置等の確認が必要です。
入浴後立ち上がって頂く時は、ゆっくり立ち上がってもらいましょう。急に立ち上がると一過性の貧血状態になることがあります。
入浴後の注意点
利用者様それぞれですが、浴室内で全て拭くことをご希望される方もいらっしゃいますし、自室に戻ってからゆっくり拭くことをご希望される方もいらっしゃるので、これもまたご希望に沿った援助で構わないと思います。
大事なこととしては、安定した椅子などに腰かけられること、浴室内との温度差の少ないこと、保湿クリームなどを塗布でき、手早く着替えられること等が挙げられます。
また、入浴前と同様、水分の摂取も重要です。入浴後は体力を消耗しているので、ゆっくり休息して頂きましょう。
<まとめ> ヘルパーの視点からの入浴介助
入浴は、移動、移乗、更衣、清拭などの日常生活動作の組み合わせて行われる為、ADLが低下した時に最初に自立できなくなる動作ともいわれています。
自立支援の観点もふまえ、安心、安全、そして快適に入浴できるよう、利用者様それぞれの身体状況、ご希望をしっかり確認して援助にあたることが重要です。