精神科実習で出会った忘れられない患者さん|男性看護師のつぶやきVol.17

男性看護師カズオが精神科の実習中に起きた、ある患者さんとの出来事。言われて初めて気づくこと、気づかせてもらうことについて今回は語ります。看護師=女性というイメージがまだまだ根強い医療の世界で、男性看護師として奮闘する新米看護師カズオのリアルを語るナマ声コラム。

イラスト/ハピネス★ヒジオカ

精神科で出会った患者さんに言われて気づいたこと

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これは、僕が精神科の実習に行っていた時の話です。僕が受け持ったのは50代の女性でした。

初日、不安と緊張を感じながらも挨拶にいくと、優しく返事をしていただきそのまま長い時間色々な話をしました。拍子抜けするくらい気さくに接していただき、僕は今思うと少し油断していました。

翌日、その患者さんの部屋を訪室すると、彼女は表情を変えずに「悪いけどあなたに話すことはもうないの」と一言。そのまま近くにいた看護師さんを呼び止めて僕の目の前で「この人に私の部屋に入って来ないようにいってくれませんか?」とおっしゃったのです。

僕は何も言う事ができないまま患者さんの部屋を後にしました。患者さんからの反応はショックでしたが、実習は続きます。

僕は『プロセスレコード』というもので自身の行動を振り返りました。

自分が女性だとして、朝起きて間もなくベッドに男の人が会話をしに来たらどう思うだろう?僕は異性のベッドサイドに訪室するという事に最大限の気を使えていたのだろうか?

その患者さんはとても正直に気持ちを言ってくれたのだと思います。でもこれまでの実習や職場でも誰かに同じような思いをさせてしまっていたのかもしれません。

その方はその後も僕にたくさんの学びをくれた忘れられない患者さんのひとりです。機会があればまたお話ししてみたいと思います。

カズオのプロフィール

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高校卒業後、サービス業で10年間働き結婚。その後、看護師を目指し31歳で准看護資格を取得。現在、整形外科病棟で看護助手として勤務しながら正看護師への進学課程に通う一児の父。

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