【最新厚労省情報 8月3日号】中医協において「認知症治療病棟」について議論される

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チーム医療推進協議会元代表・中央社会保険医療協議会元専門委員の北村善明氏による、これだけは押さえておきたい厚労省発信情報の解説コラムです。

今回のテーマは、「認知症治療病棟」についてのニュースです。

 

中医協において「認知症治療病棟」について議論される

平成29726日に開催された中央社会保険医療協議会(中医協)総会において、平成30年度診療報酬改定に向けた議題の一つの、「入院医療」のうち「認知症治療病棟」について議論されました。

 

厚生労働省事務局は、入院医療の「認知症治療病棟」について、①認知症治療病棟入院料、②老人性認知症疾患療養病棟に関する検討状況、③老人性認知症疾患療養病棟の現状についての資料を示し、これらの課題として以下の点を挙げ、論点についての提案が行われました。

 

現状課題としては、

1.認知症治療病棟入院料について

・認知症治療病棟と、介護保険の老人性認知症疾患療養病棟の施設基準においては、看護補助者の配置や夜間の看護配置等について違いがある。

・認知症治療病棟入院料の経緯をみると、老人性痴呆疾患治療病棟入院料という包括入院料として創設され、近年は、入院早期の入院料を手厚く評価する、主に高齢者の入院医療に関わる加算等を包括範囲から除外する等の見直しが行われている。

・認知症治療病棟入院料のうち、「61日以上」の算定割合が約9割で最も多く、入院料1では、算定件数・算定回数ともに微増傾向。

・認知症治療病棟入院料を算定しているレセプトの1月あたり件数は、31,782件であり、そのうち精神科専門療法を算定しているレセプトは約75%。また、精神科専門療法の算定回数の内訳をみると、精神科作業療法と入院精神療法が約9割強であり、リハビリテーションの算定回数の内訳をみると、認知症患者リハビリテーション料が約4割である。

・認知症治療病棟入院料を算定しているレセプトの1日あたり平均点数をみると、約1,315点である。

 

2.老人性認知症疾患療養病棟に関する検討状況

・療養病床の在り方等に関する特別部会(平成2812月)において、老人性認知症疾患療養病棟については、現在当該病棟に入院している認知症高齢者に対し引き続き適切な精神科専門医療が提供できるよう配慮すべきとされた。

 

3.老人性認知症疾患療養病棟の現状

・約63%の患者で、在院日数が1年を超えていた。

・約70%の患者で、入院時の入院形態が医療保護入院であった。

・約60%の患者に身体疾患を合併し、約49%の患者に薬物療法等を必要とするBPSDがあった。

・約74%の患者が要介護4以上であり、大部分の患者がランク以上の認知症であった。

 

これらの課題を踏まえ論点としては、以下の項目を挙げています。

認知症治療病棟入院料については、今後の高齢者の増加が見込まれる中で、限られた医療資源を有効活用し、より効果的な認知症の入院医療を提供できるよう、

BPSD(認知症に伴う行動・心理症状)や身体合併症を有する認知症患者への対応のあり方

・入院日数等の実態を踏まえた、入退院支援のあり方

・介護サービスとの円滑な連携の推進

といった観点を踏まえ、更なる調査結果等を分析し、引き続き議論してはどうか。

 

入院医療「認知症治療病棟」に関する提案資料は、下記のURLからダウンロードできます。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000172541.pdf

 

writer

北村 善明

チーム医療推進協議会元代表・中央社会保険医療協議会元専門委員

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