【最新厚労省情報 11月28日号ー2】中医協において「在宅医療(その3)~医療と介護の連携~」が議論される

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チーム医療推進協議会元代表・中央社会保険医療協議会元専門委員の北村善明氏による、これだけは押さえておきたい厚労省発信情報の解説コラムです。

今回のテーマは、「中医協で議論された在宅医療(その3)~医療と介護の連携~」についてのニュースです。

平成29年11月8日に開催された中央社会保険医療協議会(中医協)総会において、平成30年度診療報酬改定に向けた議論の一つの「在宅医療」における「医療と介護の連携」が議論されました。

平成29年11月1に開催された中医協では、平成30年度の診療報酬改定に向けた議論として「在宅医療(その3)~医療と介護の連携~」が取り上げられました。医療と介護の連携として、

  1. 併設する介護施設入居者等への診療
  2. 医療機関とケアマネジャーとの連携
  3. 看取りについての資料

を示し、論点についての提案が示されました。

① 併設する介護施設入居者等への診療

【課題】

《併設する介護施設入居者等の訪問診療の状況》

  • 有料老人ホームでは要介護度が自立の入居者の9%、要支援の入居者の61%が月2回の訪問診療を受けていた。
  • 併設・隣接する介護施設入居者等への訪問診療の実施状況をみると、特定施設等で訪問診療を受けている入居者が最も利用する医療機関をみると、併設・隣接している医療機関との回答が、1割以上であった。
  • 訪問診療を受ける患者の要介護度の状況を見ると、要介護1以下(要介護1、要支援又は自立)の患者が占める割合が50%を超える医療機関が6%程度あった。

《介護施設の類型別の診療報酬上の評価》

  • 有料老人ホーム等については、特別養護老人ホームや老人保健施設と異なり、併設医療機関を受診した場合も、初・再診料等 の算定が可能となっている。
  • 介護報酬では、新たな施設類型として介護医療院が創設される予定であり、その施設基準については、現行の介護療養型医療 施設や介護老人保健施設の要件を参考に検討されている。

 

【論点】

  • 併設する有料老人ホーム等の入居者等を訪問診療する場合、実態としては、外来診療と訪問診療の中間的な取扱いとなることから、そうした患者への医学管理に係る評価を、新たに設けてはどうか。
  • 介護医療院については、入所者として想定されている患者の状態や医療ニーズを踏まえつつ、介護療養型医療施設や介護老人保健施設における取扱いを参考に、医療保険と介護保険に係る給付調整の取扱いを整理してはどうか

 

② 医療機関とケアマネジャーとの連携ついて

【課題】

  • 居宅介護支援専門員(ケアマネジャー)が看取りに対応するために行った支援の内訳をみると、24時間の連絡体制の整備や医療者との連携に関する項目が多いが、必ずしも十分に実施されていない項目もある。
  • 末期の悪性腫瘍(がん等)については、他の疾患と比べ、臨床病期に応じた予後予測がある程度可能であり、最期の2ヶ月くらいで、急速に機能が低下するとの知見がある。
  • このため、機能が低下し始めてからは、患者の状態変化に応じ、適時適切なサービスを提供するためには、迅速な対応が求められる。
  • ケアマネジャーが予後等について意見を依頼していたのは、主治医が診療所医師等の場合に66%だった。

 

【論点】

  • 末期の悪性腫瘍の在宅患者について、患者の状態の変化に伴い適切なサービス提供を可能とする観点から、医療機関とケアマネジャーとの間の情報共有・連携等を、在宅時医学総合管理料等の要件としてはどうか。

 

③ 看取りついて

【課題】

《人生の最終段階の医療の決定プロセスに関するガイドライン》

  • 人生の最終段階における医療に関する意識調査結果を見ると、患者(入所者)との話し合いを行っていると回答した従事者の割合は、約7~9割であった。
  • 人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドラインの利用状況をみると、3~5割の従事者がガイドラインを知らないと回答した。
  • 在宅ターミナルケア等に係る対応が、診療報酬で評価されているが、ガイドラインを参考にすること等は示されていない。
    《在宅患者が入院した場合の看取り》
  • 療養病棟や地域包括ケア病棟では、自宅等から患者を直接受け入れた場合に「救急・在宅等支援病床初期加算」が14日を限度として算定できる取扱いとなっている。
  • 機能強化型在支診等の施設基準では、看取りの実績要件を設けている。
  • 本人の意思に反した(延命を望まない患者の)救急搬送が散見されることから、関係機関間で患者の意思を共有するための取 組が行われている。

 

【論点】

  • 患者や家族の希望に応じた看取りを推進する観点から、ガイドラインを参考に行われる医療等の提供方針の決定プロセスについて、診療報酬上の位置づけを検討してはどうか。
  • 看取りについては様々な希望があることから、在宅で療養している患者が、在宅の主治医と病院との連携の下で、本人や家族の希望に基づき、最期を入院で看取った場合の評価を検討してはどうか。

 

「医療と介護の連携」に関する事務局提案資料は、下記のURLからダウンロードできます。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000184390.pdf

writer
北村 善明

チーム医療推進協議会前代表・中央社会保険医療協議会元専門委員

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