【最新厚労省情報 12月12日号-2】中医協にて遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)、情報通信技術(ICT)を活用した連携が議論される

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チーム医療推進協議会元代表・中央社会保険医療協議会元専門委員の北村善明氏による、これだけは押さえておきたい厚労省発信情報の解説コラムです。

今回のテーマは、遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)、情報通信技術(ICT)を活用した連携」についてのニュースです。

 

平成29121日開催の中央社会保険医療協議会において、横断的事項(その5)が議論され、その中で、遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)、情報通信技術(ICT)を活用した連携についてが議論されました。

 

遠隔診療を評価する場合の基本的な考え方としては、以下の7点が挙げられています。

<基本的な考え方>

1)特定された疾患・患者であること

2)一定期間継続的に対面診療を行っており、受診間隔が長すぎないこと

3)急変時に円滑に対面診療ができる体制があること

4)安全性や有効性のエビデンスが確認されていること

5)事前に治療計画を作成していること

6)医師と患者の両者の合意があること

7)上記のような内容を含む一定のルールに沿った診療が行われていること

*初診の患者は、これらの条件を満たさないため、対象に含まれていません。

 

(1)遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)

遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)についての課題は、以下が挙げられています。

【課題】

情報通信機器を用いた医学管理(外来医療・訪問診療)≫

情報通信機器を用いた医学管理を診療報酬で評価する場合の基本的な考え方を整理する必要がある。

電話等再診は、患家等から療養上の求めに応じ、電話等で対応する場合を評価している。現状では、事前に日時を取り決めて、患者からオンラインで診察の依頼がくる場合も、電話等再診として扱っている例があり、そのような場合、オンラインによる計画的な診察と、従来の電話等再診とで、同一の点数(再診料)を算定することになっており、診療報酬上、両者は区別されていない。

対面診察とオンラインでの診察を組み合わせて、外来や在宅で医学管理を行っている 場合の評価について、整理が必要である。

 

在宅酸素療法を実施する患者の遠隔モニタリング

医師の診察の間の期間において、在宅療養計画に基づき、患者のバイタルサイン等のモニタリングや相談・支援等を行い、症状の重症化を未然に防ぐ取り組みが行われている。その効果を検討したところ、患者の急性増悪予防に有効であることが示唆されている。

平成28年度改定において、3月に1回の受診であっても、使用される機器に関する加 算については評価することとした。一方で、受診しない月に在宅酸素療法実施患者へのモニタリングや相談・支援を行った場合の評価は、現行の報酬体系では存在しない。

これらの課題があることから、以下の論点が示されました。

 

【論点】

オンライン診察を組み合わせた医学管理

遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)については、前回の中医協総会の議論を踏まえた「基本的な考え方」を要件とした上で、

オンラインを用いた診察の実態を踏まえ、オンラインの診察について、現行の電話等再診と区別した報酬を設定してはどうか。

電話等再診については、患家からの療養上の求めに応じて指示をした場合のみに算定できるとの取り扱いを明確化してはどうか。

オンライン診察を対面診療に併用する場合の医学管理の取り扱いについて、現行の医学管理料との整合性に配慮しつつ、現行よりは低い水準の報酬での新たな評価を検討してはどうか。

なお、オンラインを用いた診察・医学管理については、診察時間や頻度に様々な提供ケースが想定されることを踏まえ、算定の上限を月1回までとしてはどうか。

処方せん料については、オンラインによる計画的な診療を行う場合についても、処方せん原本の郵送等に係る現行の取扱いと同様としてはどうか。

 

在宅酸素療法を実施する患者の遠隔モニタリング

在宅酸素療法を実施している患者に対し、医師の対面での診察の間に、在宅療養計画に基づき、患者のバイタルサイン等を遠隔でモニタリングし、必要時、療養生活の相談・支援等を行うことで、症状の重症化を 未然に防ぐ取り組みについて、在宅酸素療法指導管理料での評価を検討してはどうか。

 

 

(2)情報通信技術(ICT)を活用した関係機関連携の推進

情報通信技術(ICT)を活用した連携についての課題と論点は、以下の点が挙げられています。

 

【課題】

対面でのカンファレンスを求めている診療報酬は、感染防止対策加算等の関係機関同士の連携や情報共有を目的とした評価において設定されている。

例えば退院支援加算においては、退院支援及び地域連携業務に従事する職員とそれぞれ の連携保険医療機関等の職員の年3回以上の面会を、在宅患者訪問褥瘡管理指導料では、 在宅褥瘡対策チームの構成員と、必要に応じて医療関係職種が、患家に一堂に会してのカ ンファレンスを求めている。

医療資源の少ない地域に配慮した診療報酬上の緩和は、人員配置が主となっており、関係機関の連携に関するものはない。

 

【論点】

対面でのカンファレンスを求めている評価について、各項目で求める内容や地理的条件等を考慮し、対面を情報通信技術(ICT)で補うことにより効率的な会議開催となるよう、ICTを組み合わせる場合の会議の開催回数や対象者等に関する要件を弾力化してはどうか。

 

「横断的事項(その5)」についての資料は、以下のURLからダウンロードできます。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000186632.pdf

 

writer

北村 善明

チーム医療推進協議会前代表・中央社会保険医療協議会元専門委員

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