【ニュース振り返り】人口の高齢化率、過去最多の28.1%に!2018年9月のニュース5選

2018年9月に医療介護業界で起きたニュースをココメディカマガジン編集部が振り返り、特に気になった5大ニュースをご紹介します。

9月は、人口の高齢化率が過去最高の28.%となったことが明らかになったほか、高齢者の栄養状態には口腔の状態と関係がある、という調査結果など、興味深いデータが公表されました。そんな9月のニュースを振り返ってみましょう。

人口の高齢化率、28.1%で過去最高に!総務省の調査結果が発表される(9/16)

総務省は、敬老の日にちなんで「統計からみた65歳以上の高齢者のすがた」についてのデータを公表しました。総人口に占める65歳以上の高齢者人口の割合は28.1%で、過去最高となりました。

また、高齢者の人口は、2018年9月15日時点で3557万人と推計されており、前年の3513万人より44万人増加しています。総人口が27万人減少(2018年:1億2642万人、2017年:1億2669万人)で、高齢者人口の増加が目立つ形となりました。

年齢階級別に詳しくみると、70歳以上の人口は2618万人(総人口の20.7%)となり、総人口の20.7%を占めています。なお、この数値が20%を超えたのは、1950年以降初めてとなりますが、背景にあるのは団塊世代の高齢化。2017年から、団塊世代が70歳を迎えたことによる結果が大きいとみられています。今後、65歳以上の高齢者人口は増加し続ける見込みで、2040年には35.3%となることが予想されています。

そして、国際的に比較しても、日本の高齢化率は世界一となるとまとめられています。特に女性については、世界の女性人口の中での高齢者の割合が9.9%なのに対し、日本では31.0%と3倍以上になることが明らかになっています。

 

総務省:統計トピックスNo.113 統計からみた我が国の高齢者

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01toukei09_01000038.html

 

入院患者の3割が自宅療養を希望―平成29年受療行動調査の結果が公表(9/4)

厚生労働省は、平成29年受療行動調査の結果を公表しました。入院患者の今後の治療の希望について、「自宅から病院や診療所に通院しながら、治療・療養したい」と回答したのは30.2%で、2005年以降最多となっています。なお、最も回答が多かったのは「完治するまでこの病院に入院していたい」で、47.3%となっていますが、こちらは減少傾向がみられています。

今回の調査では、全国の外来・入院患者の中で、無作為に選ばれた14.57万人が回答しています。「自宅から病院や診療所に通院しながら、治療・療養したい」が30.2%と、前回調査の2015年時点より4.9%増加となったほか、「自宅で医師や看護師などの定期的な訪問を受けて、治療・療養したい」については3.6%で、全体の約34%が自宅で過ごしながら治療を受けたいと希望していることがわかります。

しかし、退院に許可が出た場合の自宅療養の割合については、「自宅で療養できる」との回答が 57.2%なのに対し、「自宅で療養できない」については 21.7%となっています。患者の希望に反して、自宅療養が難しい状態が依然続いていることがわかります。自宅療養できる条件としては、「入浴や食事などの介護が受けられるサービス」が38.5%と最も高く、「家族の協力」が 32.3%と続きます。

昨今、在宅医療の重要性が説かれていますが、患者の希望の通りの医療を実現するのは、まだまだ難しいのが現状のようです。

 

厚生労働省:平成29年受療行動調査(概数)の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jyuryo/17/index.html

 

高齢者の栄養状態、生活習慣と口腔の健康がポイントにー平成29年「国民健康・栄養調査」の結果が公表される(9/11)

厚生労働省は、国民健康・栄養調査の結果を公表しました。この調査は厚労省が毎年実施していますが、今回は基本的な項目に加えて、高齢者の健康や生活について詳細に調査されています。その結果、「高齢者の栄養状態は、食事、身体活動、外出状況等と関係がある」とまとめられています。

もう少し詳しく見ていきましょう。まずは、65歳以上で、低栄養傾向にある人(BMI値が20以下)の割合は16.4%で、2007年以降の10年間で大きな増減はありません。しかし、女性については65~80歳以上の全年齢の、また男性については80歳以上の約2割が低栄養傾向にあることがわかっています。

また、外出の頻度と低栄養傾向の関係性については、男性の数値に大きな差がみられました。週1回以上の外出をする人で低栄養傾向にあるのは11.5%、外出しない場合は28.6%となっています。一方女性については、あまり差が見られません。

そして、ココメディカマガジンでも過去に取り上げた「口腔の健康」についても、調査結果が発表されています。「何でもかんで食べることができる」と回答した人の割合は、60歳代以降急激に減少しており、80歳代では55.1%となります。低栄養傾向の割合についても、「何でもかんで食べることができる」人と、「そうでない」人とで、男女ともに大きな差がでることがわかりました。

高齢者の栄養状態をケアするためには、まず生活習慣や口腔ケアを。そんなアプローチが必要であることが、今回の調査から示唆されています。

 

厚生労働省:平成29年「国民健康・栄養調査」の結果~高齢者の健康づくりには、食事、身体活動に加えて、生活状況も踏まえた視点が重要~

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189_00001.html

 

平成28年度の医療費、42兆3644億円に。前年度比2263億円減少(9/21)

厚生労働省は、平成28年度に実際に使われた国民医療費について、42兆1381億円となったことを発表しました。前年度の42兆3644億円と比較して、2263億円の減少となりましたが、2013年度から40兆円を超える状態が続いており、医療費の支出が非常に多くなっていることがわかります。

なお、人口一人あたりの国民医療費は33万2000円となっています。65歳未満では18万3900円であるのに対し、65歳以上は72万7300万円と、約4倍となっていることがわかります。高齢者の医療費については、2025年には、すべての団塊の世代が75歳を迎えることから、今後も高齢化率が伸びることが予想されており、引き続き増加傾向となる見込みです。

また、同日に発表された平成29年度の概算医療費については、42.2兆円となることが公表されました。前年度に比べて約0.9兆円増加しており、過去最高額となっています。

 

*国民医療費:病院での診察や、入院、在宅医療の利用などにかかった費用の総額。保険診療の対象とならない費用や、正常な妊娠・分娩、健康診断、予防接種など、傷病の治療以外の費用は含まれていません。

*概算医療費:国民医療費から、労災、全額自費などの費用を除いた医療費で、医療機関からの診療報酬の請求に基づいて推計した速報値となっています。国民医療費の約98%に相当しています。

 

厚生労働省:平成28年度国民医療費の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/16/index.html

厚生労働省:平成29年度 医療費の動向ーMEDIASー

https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/17/index.html

 

インフルエンザワクチン、今シーズンは安定供給される見通し(9/12)

厚生労働省は、今年度のインフルエンザワクチンの製造量と供給予定量を発表しました。8月31日時点の製造予定量は約2650万本で、過去の使用実績と照らし合わせても、平均を上回る製造量となり、不足することはないとの見通しです。

昨シーズン分のインフルエンザワクチンについては、製造する株の決定が例年より遅れた影響で、供給量が不足したことが問題となりました。今シーズン分については、接種開始の10月時点で例年並の約1000万本が供給される予測であることから、供給には問題ないと予想されています。

しかし、厚生労働省は昨年と同様に、ワクチンの効率的な利用と安定供給のために、13歳以上の人は「1回注射」とすることと、必要量に見合う適切な量の購入を徹底するよう、医療機関に求めています。

 

季節性インフルエンザワクチンの供給について:

https://www.mhlw.go.jp/content/000352485.pdf

 

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