【ニュース振り返り】オンライン診療ガイドライン、見直しに向けた検討開始ー2019年1月後半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が、気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。2019年1月後半は、オンライン診療のガイドラインの見直しが始まったほか、認知症地域支援推進員の新たな役割として、高齢者の就労サポートが可能になることが明らかになりました。また、1月前半ニュースで紹介しきれなかった看護師の就労についてのデータもご紹介します!では、早速振り返りましょう!

不適切事例是正に向け「オンライン診療の適切な実施に関する指針」見直しへ(1/23)

厚生労働省は、1月23日に行われた「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」で、オンライン診療の不適切な事例を是正するため、2018年3月に策定された「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の見直しを開始しました。

オンライン診療は、2015年8月に厚生労働省から発出された通知により事実上解禁されましたが、具体的な運用については明確な定めがない状態が続いていました。

しかし、昨年3月には先述の指針が制定されたほか、診療報酬改定では「オンライン診療料」が新設され、医療現場での普及が進みつつあります。

オンライン診療の利用が拡大する一方で、不適切な実施例も報告されています。例えば、「初診は対面」という原則を守らず、来院無しでED治療薬やダイエット用と称した医薬品を処方した事例や、医療資格を持たない人が相談員として対応している事例が明らかになっています。

これらの不適切行為については、医師法第20条に違反するおそれがあることが、昨年12月26日に発出された厚生労働省医政局からの通知で明言されています。

この通知に加えて、不適切事例を是正し、オンライン診療の「質の向上、アクセシビリティの確保、治療の効果の最大化」を実現するために、今回、指針が見直されることになりました。指針を実際に運用した結果を踏まえて、一部明確化されるとのことです。

具体的な検討事項をご紹介します。

まず、初診対面診療の原則の例外として、適用可能な事例の追加について検討される見込みとなっています。23日の検討会では、緊急避妊薬の取り扱いを明確にすべきとの意見が挙げられました。また、対面診療を行っている医師本人のみがオンライン診療可能と定められている点については、チーム医療が進みつつある現状を踏まえ、同一医師以外による対応について議論される予定です。そして、医師はオンライン診療を適切に実施するための研修を受講することを必須とする案も示されています。

今後のスケジュールについては、これから具体的な検討が進められたのち、5月ごろ改定版の指針とQ&Aが発出される予定とのことです。

厚生労働省:平成30年度第1回 オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03345.html

認知症地域支援推進員、就労など「社会参加活動のための体制整備」が可能に(1/18)

厚生労働省は、18日に開催された厚生労働関係部局長会議で、来年度の認知症施策の方針を明らかにしました。

認知症地域支援推進員が、認知症の高齢者などが「生きがい」を持って生活できるよう、「就労」のかたちで地域社会へ参加できるような体制を整備することを支援するとのことです。

認知症地域支援推進員は、認知症の容態に合わせた適切な医療・介護サービスが提供されるよう、地域の医療機関、介護サービス事業所や地域の支援機関の連携支援や、認知症の人やその家族を支援する相談業務を行う職員のこと。

新オレンジプランでは2018年以降、全市町村に配置することが目標として設定されています。

今回発表された平成31年度の認知症施策では、認知症地域支援推進員の新たな役割として、「社会参加活動のための体制整備」が追加されました。

認知症の方をはじめとした高齢者には、これまでの経験等を生かして活躍したいとの声が少なくありません。そこで、市町村が適当と認めた場合には、農業、商品の製造・販売、食堂の運営といった就労や、マルシェなどのイベント開催などの地域活動への参加できるよう、認知症地域支援推進員がサポートできるようになります。

また、就労にあたっての指導や介護にかかる人件費、器具購入にかかる経費などは、市町村が補助することとなっています。1市町村あたり3カ所(最大5カ所)の実施が想定されているとのことです。

厚生労働省:平成30年度 全国厚生労働関係部局長会議資料
https://www.mhlw.go.jp/topics/2019/01/tp0107-1.html

看護職で最も人手不足なのは…「訪問看護ステーション」。求人倍率は3.78倍(1/9)

日本看護協会は、2017年度の看護職の求人の状況について、「ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人に関する分析」の結果を報告しました。

2017年度の求人数は159,891人、求職者数は67,614人で、求人倍率は2.36倍となりました。求人倍率については、2016年度と比較しほぼ横ばい(0.04ポイントの低下)となり、人手不足が続いていることがわかります。

施設種別では、「訪問看護ステーション」が3.78倍と最多となっています。

この報告は、都道府県からの委託を受けて、都道府県看護協会が運営する、全国86カ所のナースセンターの登録データをもとに分析されたもので、求人倍率、求人、求職者の状況や応募・就職の状況、給与などが公表されました。

看護職の求人倍率については、2014年度に最多(2.79倍)となって以降、ゆるやかに減少しつつあるものの、2006年度以降、2倍を超える状態が続いています。

特に人手不足が深刻なのが「訪問看護ステーション」で、求人数は14,687人(1事業所あたりの求人数:4.4人)なのに対し、求職者数は3,885人にとどまっています。

そのほかに求人倍率が高いのは、「病院(20~199床)」2.55倍、「病院(200~499床)」の2.02倍、「病院(500床以上)」の1.72倍、「介護老人福祉施設(特養)」の1.67倍となっています。

つづいて、離職理由については、「現在看護職として就業していない求職者」では、「結婚」「妊娠・出産」「転居」「自分の健康(主に身体的理由)」「子育て」が上位となっています。年齢階層ごとに特徴がみられ、29歳以下の求職者については、「自分の健康(主に精神的理由)」が3位(8.3%)で、30~49歳では「子育て」が上位(30歳代:3位(9.7%)、40歳代:2位(7.9%))となったほか、50~59歳については「親族の健康・介護」が1位(9.3%)となりました。

また、「現在看護職として就業している求職者」の退職希望理由については、「看護職の他の職場への興味」「転居」「勤務時間が長い・超過勤務が多い」「結婚」「子育て」が上位を占めています。

先ほど紹介した「現在看護職として就業していない求職者」と同様に、年齢階層ごとに退職希望理由に特徴がみられます。離職を防ぐためには、年齢やライフステージに沿った支援が必要といえるでしょう。

公益社団法人 日本看護協会:2017年度 「ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人に関する分析」 結果
http://www.nurse.or.jp/up_pdf/20190109112639_f.pdf

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