【ニュース振り返り】第二号被保険者のがん患者、要介護認定申請時に「がん」のみの表記が可能に―2019年2月後半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が、気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。2019年2月後半は、第二号被保険者のがん患者が要介護認定を行う場合の特定疾病の表記が変更されるほか、障害者手帳のカード化など新たな動きがみられました。早速振り返りましょう!

要介護認定申請における特定疾病表記、「がん」のみで可能にー40歳以上65歳未満のがん患者の場合(2/19)

厚生労働省は、40歳以上65歳未満のがん患者が、要介護認定申請の際に記入の必要がある「特定疾病」について、「末期がん」のほか、単に「がん」と記載したものについても受理する方針を示しました。

介護サービスの利用を希望する場合、市町村から要介護認定または要支援認定を受けることが必要となります。

 

65歳以上の「第一号被保険者」については、要介護・要支援認定を受けることとなった原因については特段制限がありません。

しかし、40歳以上65歳未満の「第2号被保険者」については、加齢に伴う疾病(特定疾病)が原因で、要介護(要支援)認定を受けたときにのみ、介護サービスを受けることができる仕組みとなっています。この「特定疾病」の中に、末期がんが含まれています。

 

これまでは、第二号被保険者のがん患者が要介護認定の申請を行う際は、申請書に「末期がん」と記載する必要がありましたが、病名を記入しづらく利用が進まないとの指摘がありました。

「がん対策推進基本計画(第3期)」には、国がより柔軟な対応を検討することが明言されており、これを踏まえて今回の通知が発出されることとなりました。

 

今後は、特定疾病の名称について、「がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)」、「末期がん」、「がん末期」だけでなく、単に「がん」と記載されたものについても申請が認められることとなります。

また同通知では、申請者が「がん」と記載した場合、特定疾病に該当するかの確認は主治医のみに留めるなど、申請者の心情を配慮した対応を行うことを求めています。

厚生労働省老健局老人保健課 平成31年2月19日付事務連絡:がん患者に係る要介護認定等の申請に当たっての特定疾病の記載等について

https://www.mhlw.go.jp/content/000480885.pdf

厚生労働省:介護保険制度について

https://www.mhlw.go.jp/content/000362925.pdf

厚生労働省:がん対策推進基本計画

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000183313.html

麻しん(はしか)の流行が拡大(2/20)

国立感染症研究所は、2019年の麻しん(はしか)の患者数が、2月20日時点で221人になったことを公表しました。

麻しんについては、2018年9月ごろから感染が報告されていましたが、2019年1月から急増し、週当たり報告数は最大で47人にも上っています。

8割程度が国内で感染(170人)していると推測されていますが、海外で感染したとみられるケースも多く、春休みで人の移動が増えるシーズンを控え、引き続き感染のリスクが高まっているといえます。

 

特に報告数が多いのが大阪府。2019年に入ってから患者数が急増しており、2月24日時点で合計96人と、既に2018年の年間報告数(15人)の6倍以上が感染していることがわかっています。また、三重県も報告が相次いでおり、累計49人と大阪府に次ぐ多さとなっています。

商業施設や研修会など、不特定多数の人が集まる場での集団感染が複数確認されており、引き続き注意が必要となります。

 

麻しんは、麻しんウイルスによっておこる感染症。

極めて強い感染力を持っていることが特徴で、麻しんの免疫がない集団に1人の発症者がいた場合、12~14人が感染するといわれています。

主な感染経路は空気感染で、そのほかに飛沫感染、接触感染によってヒトからヒトへ感染が広がります

感染すると、10~12日間の潜伏期間を経て、発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状と、発疹が現れます。

肺炎、中耳炎、脳炎などの合併症を引き起こす場合もあり、最悪の場合死に至るケースもあります。

はしかに似た症状が現れた…そんな場合は、いきなり医療機関を受診するのではなく、まずは電話。受診の要否や、注意点などをあらかじめ確認し、医療機関の指示を仰ぐようにしましょう。

 

麻しんの予防において最も有効なのは、ワクチン接種によって免疫を得ることです。

手洗いやマスクでは予防が非常に困難なため、これまでに麻しんに感染したことがない場合や、2回のワクチン接種が済んでいない場合は、予防接種を検討しましょう。

特に、妊娠中に感染すると、流産や早産を起こす可能性があるため、妊娠を希望する方やその家族は、あらかじめワクチンを接種することが大切です。

また、日本で現在報告されている麻しんの8割は国内で感染したと推測されていますが、海外で感染したとみられるケースも多数報告されています。アジアやアフリカを中心に麻しんが流行している国があることから、旅行などで海外に出掛ける際には、渡航先の流行状況についても注意が必要です。

国立感染症研究所:麻疹 発生動向調査

https://www.niid.go.jp/niid/ja/id/222-disease-based/ma/measles/idsc/trend/575-measles-doko.html

国立感染症研究所 感染症情報センター:麻しん Q&A

http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/QA.html#q1-3

厚生労働省:麻しんについて

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/

大阪府:大阪府内の麻しん急増に関する情報

http://www.iph.pref.osaka.jp/kansen/zbs/zmsnk.html

障害者手帳、カードでの交付が可能に(2/22)

厚生労働省は、22日の社会保障審議会障害者部会の会合で、「障害者手帳」のカード化を認める省令の改正案を示しました。

現在は紙の冊子となっている障害者手帳について、自治体が認めた場合は、カードでの交付が可能になります。改正後の省令については、4月1日から施行される予定となっています。

 

現行の障害者手帳は、その名の通り紙の手帳となっており、持ち主の基本的な情報が書かれているほか、更新した情報があれば都度書き込む形式をとっています。

追加情報として、身体障害者手帳については補装具費の支給情報などが、精神障害者保健福祉手帳については更新日などが加筆されていきます。

このように、紙の手帳については、様々な情報を加筆できる点において便利な一方で、大きくて持ち運びづらいといった声もあり、カード化の要望が高まっていました。

 

この現状を踏まえて、厚生労働省は障害者手帳のカード化を認める方針を示しました。カードでの交付可否については自治体の判断に任せるとのことで、自治体によっては、手帳型に加えてカード型の障害者手帳の交付が可能となります。

また、今回の会議ではカードの様式例についても提示されました。サイズは運転免許証と同じで、表面に顔写真と氏名、住所、障害名や等級などの情報が盛り込まれており、変更が生じた場合の記入スペースを裏面に設ける形となっています。

そのほかにカードの仕様の案として、プラスチックなどの丈夫な素材を用いることや、印刷によって偽造防止対策を行うこと、視覚障害者が触って分かるよう点字シールを貼るなどの加工を施すことなどが指示されています。

紙・カードの様式や仕様の詳細については、省令とは別に発出される障害保健福祉部長通知で規定されることとなります。

厚生労働省:社会保障審議会障害者部会(第93回)

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00010.html


【無料公開中】人気記事を資料にまとめました!

資料ダウンロード「感染予防」