【ニュース振り返り】2017年度介護費、過去最大の10兆円超へ―2019年9月前半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。9月前半は、2017年度の介護費が過去最大の10兆円を超えたことが明らかになったほか、後期高齢者の医療費負担について、健保連の提言も公表されました。それでは早速振り返りましょう!

2017年度の介護費、過去最高の10兆円に。要介護者数も最高値更新(8/30)

厚生労働省は、2017年度の介護保険事業状況報告を公表。17年度の介護費が9兆9023億円となったことが明らかになりました。
高額介護サービス費などを含んだ場合は過去最多の10兆2188億円となり、初めて10兆円を超える結果となりました。

サービスごとの給付の内訳をみてみると、居宅サービスが4兆4922億円(50.5%)、地域密着型サービスは1兆4784億円(16.6%)、施設サービスは2兆9162億円(32.8%)となり、地域密着型サービスの割合が増加しつつあります。

要介護者(要支援)認定者数については641万人で、前年度と比較し9万人増加。介護保険制度が始まった2000年以降、過去最多の結果となり、65歳以上の高齢者のうち、18.0%が要介護(要支援)認定を受けていることがわかりました。
また、状態区分別では、比較的軽度(要支援1~要介護2)の認定者が65.1%、重度(要介護3~5)の認定者が34.8%となります。
高齢化にともない、要介護認定者数が増えていることが、介護費増加の一因となっているといえそうです。

要介護認定者数については、都道府県ごとにばらつきがみられることも明らかに。和歌山県(21.8%)、大阪府(20.9%)、島根県(20.5%)の割合が高くなった一方で、埼玉県(14.6%)、茨城県(15.0%)、千葉県(15.5%)などは低くなっています。

厚生労働省:平成29年度 介護保険事業状況報告(年報)

https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/17/index.html

健保連、後期高齢者の医療費、2割負担へ引き上げを提言-「2022年危機」に向けた提案公開(9/9)

健康保険連合会は、9日、医療保険制度に関する提言「今、必要な医療保険の重点施策-2022年危機に向けた健保連の提案-」を発表しました。

健康保険組合連合会(健保連)は、大企業で働く会社員とその家族が加入する健康保険組合の連合組織です。
今回の提言では、団塊世代が75歳になる2022年を「2022年危機」と見据え、高齢化に伴い現役世代の負担がますます増加すること、さらに2025年には保険料率が介護、年金と合わせて31%を超える試算であると主張。
医療保険制度の財政悪化が進むことは明らかであることから、政府に対して、高齢者医療費の負担について見直しを図ることを求めています。

喫緊の課題として、具体的に次の項目を挙げています。それぞれ見てみましょう。

Ⅰ.高齢者医療費の負担構造改革

・ 後期高齢者の原則2割負担(75歳に到達した人から順次2割+段階的拡大)

・ 後期高齢者の現役並み所得者にも公費5割

後期高齢者の医療費について、現状1割負担となっていますが、後期高齢者については、現役世代と比較して給付が多く、負担が少なすぎる構造となっていることを指摘。
後期高齢者についても原則2割負担に引き上げ、バランスをとる必要があると、健保連は主張しています。

Ⅱ.保険給付の適正化

・ 保険給付範囲の見直し(市販品類似薬の保険除外、償還率見直し等)

薬剤費が増加し続けていることから、市販品(OTC医薬品)に類似する医療用医薬品ついては、保険給付範囲からの除外や償還率を変更すべき、としています。例えばフランスでは、医薬品の評価によって保険償還率が異なっており、抗がん剤については100%なのに対し、去たん剤、外皮用消炎鎮痛剤などについては0%(対象外)となります。

Ⅲ.「支える側」を増やす

健康寿命の延伸、高齢者就業率の上昇を目指します。

健保連からの提言を受けて、今後政府がどのような対応を行うのか、要注目です。

健康保険組合連合会:「今、必要な医療保険の重点施策- 2022年危機に向けた健保連の提案-」

https://www.kenporen.com/include/press/2019/201909093.pdf

男性看護師、過去最大の9万人超に。10年間で2倍に増加(9/4)

厚生労働省は、2018年の衛生行政報告例(就業医療関係者)を公表しました。
18年末時点で就業している看護師は、121万8,606人(男:9万5,155人、女:112万3,451人)で、

前回と比べ約7万人(6.0%)増加していることがわかりました。

性別ごとでは、前回調査時(16年)と比較し、男性が1万962人(+13%)、女性が5万8,247人(+5.5%)増加しています。男性看護師については、08年からの10年間で2倍以上増加しており(08年時点:4万4,884人)、環境が変化しつつあることが伺えます。

また同時に報告されている保健師については総数が5万2,955人で、うち男性が1,352 人(女:5万1,603 人)となっています。
男性の数はまだ多くありませんが、08年時点と比較して3倍以上増加していることから(08年時点:447人)、こちらについても男性の活躍の場が少しずつ増えつつあることがわかります。

厚生労働省:平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/18/

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