【ニュース振り返り】看護職員、2025年に最大27万人不足の見込み―2019年10月前半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。10月前半は、2025年の看護職員の需給推計が公表されたほか、ケアマネジャーの処遇改善について厚労省が検討を開始したことが明らかに。インフルエンザの流行状況についてもご紹介します。それでは早速振り返りましょう!

看護職員、最大27万人不足か―2025年の看護師需給推計が公表(9/30)

厚労省は、9月30日に実施した看護職員需給分科会で、2025年の看護職員の需給についての中間とりまとめ案を公表しました。
2025年の看護職員の需要が188万人~202万人程度と推計された一方、供給に関しては175~182万人程度と、最大27万人程度不足する恐れがあります。

2025年の需要推計については、ワークライフバランス(超過労働時間、有給休暇)に沿って次の3パターンに分けられています。

シナリオ①(超過勤務10時間以内、有給休暇5日以上):188.0万人

シナリオ②(超過勤務10時間以内、有給休暇10日以上):189.7万人

シナリオ③(超過勤務0時間以内、有給休暇20日以上):201.9万人

これに対し、供給の推計は174.6~181.9万人で、6.1~27.3万人の看護師が不足する見通しです。
いずれのシナリオにおいても、看護師は不足すると推計されています。

なお、都道府県別では、東京都、神奈川県、大阪府、京都府などの首都圏、関西圏や東北などで不足する見込みの一方、佐賀県、宮崎県、島根県などでは2016年時点の現職者数が需要を上回る見通しとなっており、地域によって需給に偏りがあることがわかります。

この状況を踏まえ、厚労省は人材確保策として、学生のインターンシップ支援などの新規養成のほか、出産や子育て、介護などのライフイベントによる離職者の復職支援、夜勤従事者の負担軽減、ハラスメントへの対応など、職場環境改善による定着促進に取り組む意向を示しています。
これらに加え、医療機関だけでなく、介護、訪問看護など領域ごと、地域ごとの格差の調整についても施策の検討を進めるとのことです。

厚生労働省:第11回看護職員需給分科会 資料

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07019.html

ケアマネジャーの処遇改善、厚労省が検討を開始(10/9)

厚生労働省は、10月9日に社会保障審議会・介護保険部会を開催し、2021年からの第8期介護保険事業(支援)計画期間に向け、地域支援事業のさらなる推進の観点から、検討すべき事項として「ケアマネジメント」を提示しました。
質の高いケアマネジメントの実現に向け、ケアマネジャーの処遇改善について検討する方針を示しています。

介護支援専門員(ケアマネジャー)は、介護保険法で「要介護者等からの相談に応じ、要介護者等がその心身の状況等に応じ適切なサービスが利用できるよう、市町村、介護サービス事業者等との連絡調整等を行う者であって、要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識及び技術を有するものとして介護支援専門員証の交付を受けたもの」と定義されています。

主な業務はケアプランの作成、サービス事業者との連絡調整ですが、介護の相談先として、就業者からの認知度が非常に高く、窓口のような存在と受け止められているほか、政府が掲げる「地域包括ケアシステムの実現」においても必要不可欠な存在といえます。

さらに、2018年度介護報酬改定では、ケアマネジャーによる医療機関との連携について、評価の充実も行われており、かかりつけ医をはじめとした医療と介護の連携や、地域でのインフォーマルサービスの活用において、中心的な役割を果たすことが期待されています。

一方で、ケアマネジャーの業務については、利用者の自宅への訪問(アセスメント・モニタリング)や、サービス事業者などを招集し実施するサービス担当者会議の開催、医療機関などの連携・調整など、幅広くこなす必要があり、負担が大きいことも明らかになっています。
さらに、近年の介護報酬改定により、介護職員の処遇改善が進んだことによって、ケアマネジャーの処遇が相対的に低くなっているとの指摘もあります。

今回の提言では、処遇改善によって、質の高いケアマネジャーを安定的に確保するとともに、事務負担軽減など、ケアマネジャーが力を発揮できる環境の整備を図ることが必要との記述が盛り込まれました。
今後、具体的な施策について検討が進められる見込みです。

ケアマネジャーについては、近年、なり手が不足していることが問題視されており、2018年のケアマネジャー試験の受験者は4万9312人で、前年(13万1560人)と比較して6割以上減少、合格者数も4990人と過去最低を記録しています。

厚生労働省:第83回社会保障審議会介護保険部会

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07165.html

インフルエンザ、例年より2か月早く流行開始(10/11)

厚生労働省は、11日、第40週(9月30日~10月6日)のインフルエンザの発生状況を発表しました。
全国の定点当たり患者報告数は0.99と、流行の目安となる1.0を下回りましたが、沖縄県、鹿児島県、東京都などの10都県では既に1.0を超えているほか、28都道府県で前週の報告数より増加がみられました。
例年と比較し2か月程早い流行期入りとのことで、早めの対策が必要です。

今シーズンのインフルエンザは、9月初旬からすでに発生が報告されており、全国の定点当たり患者報告数は第37週(9月9日~15日)に1.17、第38週(9月16日~22日)に1.16と、9月時点で1.0を超えたことが明らかになっています。
流行がまだの地域でも、手洗い・うがいをしっかりする、早めにワクチンを接種するなど、積極的に予防に取り組みましょう

ちなみに、昨シーズンで初めて1.0を超えたのは第49週(12月3日~9日)のこと。今シーズンの流行がいかに早いかがわかりますね。

厚生労働省:インフルエンザの発生状況について

https://www.mhlw.go.jp/content/000556507.pdf

国立感染症研究所:インフルエンザ流行レベルマップ 第40週(10/11更新)

https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html

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