【ニュース振り返り】理学療法士等が多い訪問看護ステーション、「機能強化型」の要件適正化へ―2019年11月後半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。11月後半は、機能強化型訪問看護ステーションの要件見直しの方針が示されたほか、インフルエンザの本格的な流行が始まったことが明らかに。それでは早速振り返りましょう!

理学療法士等が多い訪問看護ステーション、「機能強化型」の要件適正化へ(11/20

厚生労働省は、20日の中央社会保険医療協議会の総会で、理学療法士など、リハビリ職員の割合が高い訪問看護ステーションについて、診療報酬上の評価を見直す方針を示しました。
機能強化型訪問看護ステーションの要件として、従事する職員のうち、看護師の占める割合などが加わることとなる見通しです。

機能強化型訪問看護ステーションは、2014年度の診療報酬改定で新設された基準で、24時間対応できる体制を整えていることや、重症患者の受け入れ件数、常勤の看護師数といった要件によって3区分に分かれており、187月時点の事業者数は548(機能強化型1:244、機能強化型2:246、機能強化型3:58)となっています。

しかし、機能強化型訪問看護ステーションが増加する一方で、理学療法士などのリハビリ職員(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が従事者の多くを占める事業者が多く存在することも明らかに。
全事業者のうち、理学療法士等職員の割合が
4割以上のステーションは約1割で、理学療法士等の割合や理学療法士等による訪問回数の割合が8割以上のステーションもあると報告されています。

厚労省によると、理学療法士等の割合が高い事業者では、24時間対応体制加算の届出やターミナルケアの実施が少ない傾向にあるほか、末期の悪性腫瘍や医療的処置を必要とする状態の利用者が少ないことが指摘されています。

機能強化型訪問看護ステーションは、重症患者の受入れなどを要件とした、高い機能を有する事業者のみ認められるもので、その機能を「機能強化型訪問看護管理療養費」として評価する仕組みとなっています。
理学療法士等の割合が高い事業者で、機能が十分でない場合がある現状を踏まえ、今後、看護職員の割合を要件に加える方向で検討が進められることとなりました。

そのほかに、訪問看護の基本療養費は、週3日目までと週4日目以降とで評価が2段階に分かれていますが、より高い評価の「週4日目以降」については、原則、医療的なケアが必要な利用者のみが算定可能となっています。

理学療法士等による訪問看護のうち、週4日目以降の基本療養費が算定されているのは約8%となっていますが、看護師の場合と比較し、末期の悪性腫瘍、留置カテーテル、褥瘡といった、医療的なケアが必要な利用者の割合が少ないことが報告されています。
会議では、職種によって算定内容を区別することなどが提案され、こちらについても今後要件が見直しされることとなりそうです。

厚生労働省:中央社会保険医療協議会 総会(第434回) 議事次第

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00049.html

 

訪問看護ステーション、人手不足の深刻さ明らかに!求人倍率、3年連続最高の2.91倍(11/18

日本看護協会は、2018年度の都道府県ナースセンターの登録データの集計・分析結果を公表しました。
全体の求人倍率は
2.32倍と17年度とほぼ同水準となりました。
施設種類別で最も求人倍率が高いのは「訪問看護ステーション」の
2.91倍で、人手不足の深刻さが伺えます。

日本看護協会によると、18年度の求人数は157,087人、求職者数は67,620人。
求人倍率は
17年度(2.36倍)とほぼ変わらない2.32倍で、最も高かった14年度(2.79倍)以降、減少し続けています。

施設種類別については「訪問看護ステーション」が2.91倍で、16年度、17年度に続き、3年連続で最高となりました。
次いで「病院(
20199床)」が1.83倍、「病院(200499床)」が1.41倍、「介護老人福祉施設(特養)」が1.20倍、「病院(500床以上)」が1.12倍と続きます。

「訪問看護ステーション」については、勤務する看護職は1事業所あたり6.7人となっていますが、これに加えて1事業所あたり4.5人の求人があり、訪問看護ステーションの看護職不足が深刻化していることがわかります。

求職者の年齢については、最多が「4044歳」の15.7%で、次いで「4549歳(14.9%)」、「5054歳(12.9%)」、「3539歳(12.9%)」となっています。子育てが落ち着いてから復職、というライフステージの変化が背景にあると推察されます。また、60歳以上の求職者が全体の10.7%を占めており、16年度の9.0% 17年度の9.9%から年々増加しています。

公益社団法人日本看護協会 プレスリリース:2018年度 「ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析」 結果

https://www.nurse.or.jp/up_pdf/20191115184506_f.pdf

 

インフルエンザ、全国的な流行はじまる(11/15

厚生労働省は、15日、第45週(114日~10日)の感染症発生動向調査の結果を公表しました。
インフルエンザの定点当たり報告数は
1.03となり、流行開始の目安となる1.00を上回ったことから、今年もインフルエンザが流行シーズンに入ったとみられます。
さらに、
29日に公表された、第47週(1118日~25日)の発生動向では、定点当たり報告数は3.11(患者報告数 15,390)に。
例年よりも早く流行がはじまり、厚労省は、咳エチケット、ワクチン接種による予防対策を改めて訴えています。

47週の発生状況を都道府県別でみてみると、北海道(10.12)の流行が特に目立ち、警報レベルの地域が発生したほか、青森県(8.08)、石川県(6.04)、宮城県(5.14)、山形県(5.13)など北日本や北陸地方を中心に流行しており、46 都道府県で前週の定点当たり報告数より増加しました。

検出されたインフルエンザウイルスの型については、2009年に新型インフルエンザとして流行したAH1pdm0990%と大半を占めており、AH3亜型(6%)、B型(3%)の順となっており、昨シーズン同様にA型の流行が目立っています。

厚生労働省:インフルエンザの発生状況について(1115日付)

厚生労働省:インフルエンザの発生状況について(1129日付)

国立感染症研究所:

https://www.niid.go.jp/niid/ja/

 

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