【ニュース振り返り】救急車による年間救急出動件数、過去最多の661万件に―2020年1月前半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。1月前半は、救急車による年間の救急出動件数が過去最多となったほか、健康と世帯所得の関連性について興味深いデータが明らかに。中国の新型コロナウイルスによる肺炎についても紹介します。それでは早速振り返りましょう!

救急車の年間救急出動件数、過去最多に。うち半数は軽症(12/26)

消防庁は2018年の救急・救助の現況について、報告書を公表しました。

年間の救急出動件数(消防防災ヘリコプターを含む。)は、660万8,341件、搬送人員は596万2,613人で、そのうち、救急車による救急出動件数は660万5,213件、搬送人員は596万295人となりました。
救急出動件数、搬送人員ともに過去最多を更新しており、救急車については4.8秒に1回の割合で出動し、国民の21人に1人が搬送されたことになります。

救急車によって搬送された患者の年齢区分別の内訳は、高齢者(65歳以上)が353万9,063人(59.4%)、成人(18歳以上65歳未満)が193万5,986人(32.5%)、乳幼児(生後28日以上満7歳未満)が26万6,032人(4.5%)となっており、高齢者の搬送割合が年々増加しています。
人口の高齢化を反映した結果となりました。

つづいて、救急車によって搬送された患者の傷病程度をみてみると、軽症(外来診療)が290万9,546人(48.8%)、中等症(入院診療)が248万2,018人(41.6%)、重症(長期入院)が48万7,413人(8.2%)となっており、半数が軽症、9割が軽症と中等症が占めることがわかります。
軽症の救急搬送者数については前年比12万4,388人の増加(4.5%増加)となり、近年5割程度で横ばい状態が続いています。
消防庁はかねてより、救急医療や救急車は限られた資源であることから、緊急時以外の利用は避けるよう訴えていますが、人々の意識はいまだ不十分と考えられます。

また、現場への到着所要時間は全国平均で8.7分(対前年比0.1分増)、病院収容所要時間は全国平均39.5分(対前年比0.2分増)となり、どちらも延伸傾向にあります。

総務省消防庁:令和元年版 救急救助の現況

https://www.fdma.go.jp/publication/rescue/post-1.html

所得と生活習慣・健康の相関関係明らかに-国民健康・栄養調査より(1/14)

厚生労働省は2018年の国民健康・栄養調査の結果を公表しました。
喫煙者、検診未受診者の割合など、複数の指標において低所得世帯の方が有意に高い結果が報告されており、健康状態における所得による格差が浮き彫りになる形になりました。

今回の調査は、全国5,032世帯に対して実施し、そのうちの3,268世帯(6,234人)から回答が得られました。

現在習慣的に喫煙している人の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯の男性については27.3%ですが、200万円未満の世帯は34.3%、200万円以上400万円未満の世帯は32.9%となっており、所得が低い世帯の方が有意に高いことがわかりました。
女性についても、世帯所得が600万円以上の世帯では6.5%なのに対し、200万円未満の世帯員は13.7%で、こちらについても所得200万円未満の世帯の方が有意に高いと報告されています。

また、検診の未受診者の割合については、男女とも世帯所得が600万円以上の世帯が、他の全ての区分に対し有意に低いことが明らかになり、差が目立つ結果となりました。

一方で、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合については、男性の場合、世帯の所得が600万円以上の人が19.2%なのに対し、200万円未満の世帯員については12.1%、400万円以上600万円未満の世帯員については13.8%で有意に低いことが分かりました。

今回の調査では、そのほかに、女性の歩数の平均値について、他の所得区分と比較して、世帯所得が600万円以上の世帯が有意に高いほか、歯の本数が20本未満と回答した男性の割合については、他の全ての所得区分に対し、世帯所得が600万円以上の世帯が有意に低いことなどが明らかになりました。

厚生労働省:平成30年「国民健康・栄養調査」の結果

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08789.html

 

中国で病原体不明の肺炎が発生(1/10)

厚生労働省は10日、中華人民共和国で発生した、病原体が不明の肺炎について詳細を報じました。
肺炎が発生した湖北省武漢市に渡航した場合には、空港での自己申告を求めるほか、渡航後に咳や発熱などの症状が現れた場合にはマスク着用の上、医療機関を受診するよう注意喚起しています。

今回中国で発生した肺炎は、湖北省武漢市内の海鮮市場(華南海鮮城)に関連した症例が多く報じられており、1月5日時点で中国で59例の確定例が報告されています。
病原体については、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)とは異なる病原体で、新型のコロナウイルスの可能性が高いとのことです。
感染経路については不明で、ヒトからの感染について明確な証拠は得られていません。

日本国内では、15日、武漢市への渡航歴がある男性が新型コロナウイルスによる肺炎と診断され、初の患者発生が確認されました。
患者については、6日に医療機関を受診後、入院していましたが、症状が軽快したため、15日に退院しています。

厚生労働省は、武漢市からの帰国者に対し、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、医療機関を受診すること、その際には、武漢市の滞在歴があることを申告するよう依頼しています。

厚生労働省:中華人民共和国湖北省武漢市における原因不明肺炎の発生について(第3報)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08851.html

厚生労働省:新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生についてhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08906.html

 

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