【ニュース振り返り】新型コロナウイルス感染症、濃厚接触者の定義変更へ―2020年4月後半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。4月後半は、新型コロナウイルス感染症の「濃厚接触者」判断に関する2つの用語の定義が変更されたほか、訪問看護が利用者によって拒否された場合、電話での療養指導でも算定可能となりました。早速振り返りましょう!

新型コロナウイルス感染症、濃厚接触者の定義変更へ(4/20

国立感染症研究所は20日、「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領」の更新版を公表しました。
「濃厚接触者」の判断につながる感染可能期間の定義と、濃厚接触者の判断の目安(接触時の距離)についての
2点が変更となりました。

変更点をそれぞれ見てみましょう。
まず、「濃厚接触者」の定義について、
312日時点の暫定版では「患者が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当する者」となっていましたが、420日の更新版では、感染可能期間が2日間早まり「新たに新型コロナウイルス感染症を疑う症状を呈した2日前から隔離開始までの間」に変更となりました。

続いて、濃厚接触者の判断の目安として提示されていた距離が2mから1mに変更となり、「15分以上の接触」という時間についての記述が新たに追記されました。

<用語の定義> 

変更箇所は太字で表記

「患者(確定例)の感染可能期間」とは、発熱及び咳・呼吸困難などの急性の呼吸器症状を含めた新型コロナウイルス感染症を疑う症状(以下参照)を呈した 2 日前から隔離開始までの間、とする。

*発熱、咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、嘔気・嘔吐など

「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」の感染可能期間に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。

  • 患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
  • 適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者
  • 患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
  • その他: 手で触れることの出来る距離目安として1メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と15分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)。

今回の改定は、濃厚接触者について、320日にWHOの定義が変更となったことに伴い実施されました。
一方で、定義変更によって濃厚接触者が増えると見込まれ、健康観察を行う保健所の負担増加が懸念されます。

 

国立感染症研究所:新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020420日暫定版)https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html

医療・介護従事者の新型コロナウイルス感染症、原則労災認定に(4/28

厚生労働省は28日、新型コロナウイルス感染症による労災についての通知を発出しました。
医療従事者や介護従事者が新型コロナウイルス感染症に感染した場合、業務外で感染したことが明らかな場合を除いて、原則として労災として扱われることが明言されました。

医療従事者以外であっても、感染経路が特定され、業務によるものであったと認められる場合は労災と認められます。

また、医療従事者以外で感染経路が特定されていない場合でも、感染リスクが相対的に高い環境下で業務に従事した結果、感染したと認められる場合には労災の対象となります。
具体的には、複数の感染者が確認された、顧客との接触の機会が多い環境下などがこれに該当し、適用可否について個別に判断することとしています。

 

厚生労働省:2020428日付基補発04281号「新型コロナウイルス感染症の労災補償における取扱いについて」https://www.mhlw.go.jp/content/000626126.pdf

訪問看護、電話での療養指導で介護報酬請求可能に(4/24

厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症流行時の訪問看護について、臨時的な取り扱いを24日付の事務連絡で明らかにしました。
流行拡大に伴い利用者から訪問を控えるように要請された場合、利用者からの同意を得た上で一定条件を満たせば、電話などによる療養指導で訪問看護費を算定することができることが明言されました。

厚労省は、新型コロナウイルスの感染に不安を抱えた利用者などから、訪問を控えるよう要請された場合、まずは医療上の必要性を説明し、利用者等の理解を得て、訪問看護の継続に努める必要があるとしています。
その上で訪問を控えるように要請があった場合、患者の同意を得ることを前提とした上で、次の条件を満たすことで介護報酬を算定することを認めました。

<算定条件>

同じ月に看護職員による訪問看護を1日以上提供した実績がある

主治医への状況報告と指示の確認を行う

看護職員が電話等により本人の病状確認や療養指導を実施した場合

これらの全てを満たした場合には、20分未満の訪問看護費を週1回に限り算定することが可能です。
ただし算定の際には、提供する訪問看護の時間についてケアプランの変更をすること、利用者等の同意取得と電話などによる対応の内容について、訪問看護記録書に記録することが必要となり、その点に留意するよう求めています。

また、同じ事務連絡では、訪問介護の人員基準についての取り扱いにも言及しており、訪問介護員としての資格を持った人材の確保が一時的に難しい場合、資格を持たない職員がサービスを提供することを認めるとしています。
この場合、他の事業所で高齢者へサービス提供に従事したことがあることが必要になります。

36日付の事務連絡で、資格を持たない職員がサービス提供可能な場合として、「通所介護等の利用が出来なくなった発熱等の症状のある利用者に対する訪問介護の提供増加や職員の発熱等により、人員基準上の必要な資格を持った人員が確保出来ない場合」が例示されていましたが、更に柔軟な対応を認めた形となりました。

 

厚生労働省:2020424日付事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第10報)」
https://www.mhlw.go.jp/content/000625179.pdf

厚生労働省:202036日付事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第4報)」
https://www.mhlw.go.jp/content/000605436.pdf

厚生労働省:「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて」のまとめ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000045312/matome.html

 

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