【ニュース振り返り】厚労省、「新しい生活様式」での熱中症対策公表―2020年6月前半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。6月前半のニュースは、政府が54日に発表した「新しい生活様式」を踏まえた熱中症対策について、留意点を通知しました。また、食べ物による窒息死は11日が最多、という興味深い研究結果もご紹介します。それでは早速振り返りましょう!

厚労省、「新しい生活様式」での熱中症対策公表(5/26

厚生労働省は、526日、今年度の熱中症予防行動を周知する事務連絡を発出しました。
54日に発表された「新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』」を踏まえた内容になっており、夏場のマスクの着用に関する注意点や、冷房時の換気など、感染症予防対策を行いつつ、これまで以上に熱中症に注意するよう、呼び掛けています。

具体的な留意点をいくつかご紹介します。

まずは、マスクについて、夏期の気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高くなるおそれがありことから、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにすることを求めています。

また、マスクを着用している場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給すること、周囲の人との距離を十分にとれる場所で、適宜マスクをはずして休憩することも必要、としています。

つづいて、換気については、冷房時でも換気扇や窓開放によって換気を確保する必要がある一方、換気によって室内温度が高くなることが予想されます。
感染症予防としての換気とあわせて、熱中症予防のためにエアコンの温度設定をこまめに調整することを呼び掛けています。

また、これらに加えて、従来からの熱中症予防行動についても、改めて注意喚起しています。
こちらについても少しご紹介します。

まず、暑さの指標として役に立つのが、環境省が公開している「暑さ指数(WBGT)」です。気温に加え、湿度、日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境を反映した指標で、外出時は天気予報と合わせて参考にすることを求めています。
環境省によると、暑さ指数が
28℃(厳重警戒)を超えると熱中症患者が著しく増加し、31℃以上(危険)となった場合は、高齢者では安静状態でも熱中症になる可能性があると指摘しています。
その場合、外出はなるべく避け、涼しい室内に移動するようにしましょう。

また、暑さに備えた体作りをすることも大切です。
暑くなり始めの時期から、「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度で、毎日
30分程度、適度な運動をすることで、身体が暑さに慣れていきます。
運動の際には水分補給しながら、無理のない範囲で実施するよう、厚労省は注意を呼び掛けています。

厚生労働省:令和2526日付事務連絡「令和2年度の熱中症予防行動について(周知依頼)」https://www.mhlw.go.jp/content/000633494.pdf

環境省:熱中症予防情報サイト
https://www.wbgt.env.go.jp/

 

全国の脳卒中の救急医療センター、2割に診療制限などの影響あり(6/5

日本脳卒中学会は65日、緊急事態宣言時に、全国の脳卒中の救急医療体制にあらわれた影響について、5月に実施した調査結果を発表しました。
2割の医療機関が何らかの診療制限がかかっており、救急応需を停止せざるを得なかった医療機関も一部確認されたことが明らかになりました。

調査が行われたのは、全国で同学会が認定した一次脳卒中センター922施設で、806施設から回答が得られました。
その結果、通常通り救急応需を行えた施設は
77.8%にとどまり、21.5%は何らかの診療制限が、そして21施設は救急応需を停止せざるを得なかったことがわかりました。
また、これらの医療機関が、特定警戒都道府県を含んだ地域に集中していることも明らかになっており、新型コロナウイルス感染症患者が多かった地域での影響が深刻であったことが伺えます。

日本脳卒中学会は、脳卒中の救急医療体制を維持するためには、新型コロナウイルス感染症患者の発生をできる限り少なくすることが不可欠とし、想定される感染の第2波に向けて、救急医療体制の崩壊を回避するために尽力するとしています。同時に、行政から医療機関への支援と、国民の感染予防への注意を訴えています。

一般社団法人 日本脳卒中学会:COVID-19 による脳卒中救急医療への影響について 第二波に備えての声明https://www.jsts.gr.jp/news/pdf/20200601_covid19.pdf

食物の誤嚥による窒息死は11日が最多-筑波大学研究グループ、調査結果より(6/11

筑波大学の医療系ヘルスサービスリサーチ分野/ヘルスサービス開発研究センターの田宮菜奈子教授らの研究グループは、「気道閉塞を生じた食物の誤嚥」について、人口動態調査データを活用した調査結果を公表しました。
食物による誤嚥による窒息死は
11日に最も多く、場所は家が、年齢は75歳以上に多いことが明らかになりました。

今回の調査は、厚労省が実施している人口動態調査死亡票のデータを利用したもので、2006年から16年の間に発生した、食物の誤嚥による窒息死52,366例を解析しています。
その結果、事故の
73%は75歳以上の後期高齢者で、場所については家(57%)と老人ホームなどの居住施設(18%)が多くなっていることが明らかになりました。
なお、食物の誤嚥による窒息死数は毎年
4,000人台で推移しており、人口当たりの発生割合については減少傾向がみられることも分かりました。

発生した日付に関しては11日(平均71例)が最多で、次いで12日(同55例)、13日(同45例)と新年に集中していることがわかりました。
研究期間中の
1日の平均発生数は13例とであることから、新年の発生頻度の高さが際立ってます。

研究グループは、原因となった食べ物についてはデータに含まれていなかったために明らかにしていませんが、餅が原因となっている可能性が高いことを指摘しており、高齢者に対し、特に新年に注意喚起することが必要であるとまとめています。

筑波大学:食物の誤嚥による窒息死は11日に最も多い~11年間の全国での死因統計を解析~http://www.tsukuba.ac.jp/attention-research/p202006130600.html

 

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