【ニュース振り返り】要介護認定者数、過去最多の658万人に―2020年7月前半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。7月前半のニュースは、厚労省が最新の介護保険事業状況報告を公表し、要介護認定者数が過去最多の658万人となったことが明らかに。認知症による行方不明者数も過去最多の17,479人となったことがわかりました。それでは早速振り返りましょう!

要介護認定者数、過去最多の658万人に。介護費も最多の96,266億円(7/3

厚生労働省は、3日、2018年度の介護保険事業状況報告を公表しました。
要介護認定者数は、前年度より17万人増の658万人で過去最多を更新。
利用者負担を除いた介護給付費についても、前年度より1,823億円増の96,266億円となり、こちらも過去最高を更新することととなりました。

要介護認定者の内訳をみてみると、第1号被保険者は645万人(男性200万人、女性446万人)で、前期高齢者(65歳~75歳未満)は73万人、後期高齢者(75歳以上)は572万人となります。
第1号被保険者の認定者に占める割合は、前期高齢者は11.3%、後期高齢者は88.7%で、後期高齢者についてはほとんどが要介護認定を受けていることになります。

その結果、介護給付費も増大しており、高額介護サービス費などを含んだ費用総額は104,319億円で、利用者負担を除いた場合でも96,266億円に上ります。
サービスごとの内訳については、居宅サービスが最多の45,184億円で、次いで施設サービスが29,944億円、近年増加傾向にある地域密着型介護サービスについては15,451億円となりました。

保険料で高齢者を支える、現役世代が減る一方で、2025年には団塊世代の全てが後期高齢者となり、介護給付費は更に増え続ける見込みです。今後どのように介護保険制度を維持していくのか、注視する必要があります。

厚生労働省:平成30年度 介護保険事業状況報告(年報)https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/18/index.html

認知症による行方不明者、過去最多の17,479人に(7/2

警察庁は、2日、2019年の行方不明者についての統計を公表しました。
行方不明の届出があったのは86,933人で、このうち認知症またはその疑いによるものは過去最大の17,479人。
認知症による行方不明者は年々増加しており、行方不明者数全体の20.1%を占める結果となりました。

年代別では60歳代から急増し、80歳以上の8割を占める結果に。
所在が確認されるまでの期間については、昨年中に所在が確認された17,340人のうち、71.7%は届出が受理された当日で、99.4%が届出後1週間以内となっています。
比較的早期のうちに所在確認できることがほとんどですが、中には失踪から2年以上かかった事例も報告されています。

日本は引き続き高齢化が進む見込みであり、認知症による行方不明者も今後増え続ける可能性があります。
地域での見守り体制の整備など、認知症の方をサポートする取り組みを強化する必要があります。

警察庁生活安全局生活安全企画課:令和元年における行方不明者の状況https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/R01yukuefumeisha.pdf

大阪大学ら、オンライン管理型心臓リハビリシステムの国内初の治験開始(7/13

大阪大学大学院医学系研究科の坂田泰史教授ら研究グループは、13日、在宅で実施する心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)をモニタリングする、オンラインの医療機器の治験を開始することを発表しました。
リハビリ領域で、遠隔医療を活用した医療機器の治験を実施するのは国内初の事例となります。

日本人の死因の第二位となっている心疾患。
心疾患の中でも最も死亡数が多いのが心不全で、120万人以上が罹患していると推定されています。
心不全の治療には、薬物治療のほか心肺機能を改善するための心臓リハビリが効果的で、ガイドラインでは週3回以上実施することが推奨されています。
しかし、心不全の患者は高齢の場合が多く、何度も通院することが負担となるため、リハビリの実施率は1割未満に留まっています。

そこで研究グループは、同大学発のベンチャー企業「株式会社リモハブ」との共同研究で、患者が在宅で実施した心臓リハビリの様子を、医師がオンラインでモニタリングするシステム「RH-01」を開発。
今回の治験では、2018年に少数例で実施したパイロット試験の結果を踏まえて規模を拡大し、全国8施設で心不全などの患者128例を対象に、通院群と遠隔(システム利用)群とで有効性、安全性を検証します。

心臓リハビリの遠隔モニタリングが可能になることで、リハビリの実施率が向上するほか、新型コロナウイルスのような感染症が流行している状況下でも、無理に外出しなくても質の高いリハビリが受けられるようになることが期待されます。

大阪大学大学院医学系研究科:2020713日付プレスリリース「国内初!オンライン管理型心臓リハビリシステムの医師主導治験を開始」
http://www.med.osaka-u.ac.jp/archives/22618

 

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