【ニュース振り返り】ワクチン優先接種対象に、条件付きで在宅介護職員を追加―2021年3月前半のニュース3選

ココメディカマガジン編集部が気になる医療・介護業界のニュースをピックアップする「ニュース振り返り」。3月前半は、新型コロナウイルス感染症ワクチンの優先接種対象に、条件付きで在宅介護職員を追加する方針を厚労省が発表したほか、要介護認定も、更新時の条件を満たせば有効期限が延長されることに。それでは早速振り返りましょう!

ワクチン優先接種対象に、在宅介護職員を追加-感染者対応などの条件付き(3/3

厚生労働省は、3日、新型コロナウイルス感染症ワクチンの優先接種対象者として、在宅介護サービスの職員を条件付きで追加するとの通知を発出しました。
在宅介護サービスの職員は、当初ワクチンの優先接種対象に含まれておらず、複数の業界団体から追加を求める声が挙がっていました。

厚労省によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が拡大し、病床がひっ迫している場合、在宅の要介護高齢者などがCOVID-19に感染し、やむを得ず自宅療養を行う場合があるとのことで、次のすべての条件を満たした場合、在宅介護サービスの従事者も優先接種対象と認めるとしています。

優先接種の条件は、①「市町村の判断によって」②「自宅療養を余儀なくされる高齢の患者や濃厚接触者に直接接し、介護サービスの提供等を行う意向のある居宅サービス事業所等について」③「当該事業所等に従事する者で、そうした介護サービスの提供等を行う意思を有する職員」であること
COVID-19の感染者に対応する職員であることが前提となっています。

対象となるサービスは、訪問介護、訪問入浴介護など在宅系の全てのサービスで、通所介護なども含まれます。
優先接種を受けるためには、在宅系サービス従事者である「証明書」を事業者に発行してもらうことが必要となります。
施設系サービスと同様、対応予定人数などをまとめた「登録様式」を、事業者から市町村介護部局に提出し登録することで、証明書を発行できるようになります。
また、接種する場合、原則、住民票所在地の市町村の接種体制に従うことが必要となります。

厚生労働省:令和333日付「高齢者施設への新型コロナウイルス感染症に係る予防接種を行う体制の構築について(改正)」
https://www.mhlw.go.jp/content/000748470.pdf

要介護認定、更新時の有効期限の上限が48か月に延長-41日から(2/26

厚生労働省は、226日、「介護保険最新情報Vol.924」を全国の自治体に通知しました。

41日から、条件を満たした場合、要介護認定の有効期間が48か月に延長されることとなります。

延長の対象となるのは、更新認定の2次判定で前回と同じ区分と判定された場合で、現行の36か月から48か月に、1年間延長することができるようになります。

要介護認定については、要介護認定を受けた高齢者だけでなく、認定の申請件数についても近年増加傾向にあります。
その結果、更新申請から認定までにかかる期間が平均40日程度と、長期化していることが問題視されており、更新申請を処理する現場の負担を軽減するために今回の措置がとられることとなりました。

独立行政法人福祉医療機構:介護保険最新情報Vol.924
https://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou-files/documents/2021/0226184420626/ksvol.924.pdf

神戸市、市民の医療・介護データの連携システム構築、学術研究などに活用(3/5

神戸市は、35日、これまで国民健康保険、介護保険など別々のシステムに記録されていた個人の医療・介護・検診などのデータを、個人ごとにまとめて管理する「ヘルスケアデータ連携システム」を構築し、運用を開始したと発表しました。

過去から現在まで、様々なデータを個人単位で分析できるようになり、健康状態や生活習慣がより正確に把握できるほか、将来かかるかもしれない病気の予測や、生活習慣病と要介護状態の関連性の解明などにつながることが期待できるとのことです。
なお、神戸市によると、住民の医療、介護データを連携し、積極的に活用する仕組みを作った、国内初の事例となるとのことです。

ヘルスケアデータ連携システムでは、医療・介護レセプトデータや健診データなど、次の6種のデータが個人単位で連結されています。

①医療レセプトデータ:年齢、性別、傷病名、診療行為、医薬品、医療機器、受診医療機関、医療費、受診日数など

②介護レセプトデータ:年齢、性別、種類別介護サービス単位数、利用介護施設、要介護度、介護費など

③介護認定調査票:日常生活自立度、ADL、要介護度など

④健診データ:身長、体重、BMI、腹囲、血圧、中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、GOTGPTγ-GT、血糖値、HbA1c、尿糖、尿蛋白、メタボリックシンドローム判定、保健指導レベル、生活習慣など

⑤予防接種の接種状況

⑥転入・転出・死亡日等一覧表

また、神戸市はこのシステムで連結したデータを、個人を特定できる情報を削除し、匿名化したものを、一定の手続きを経たうえで学術機関に提供し、研究結果のフィードバックを受けることに活用すると発表しています。

実際に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が狭心症や心筋梗塞の治療に与えた影響について調査するために、医療レセプトデータを九州大学に提供。
カテーテル手術の件数と、心臓発作(狭心症や心筋梗塞)を緊急と非緊急に分けた場合のそれぞれのカテーテル手術実施率の変化について、COVID-19流行前(2019年)と流行後(2020年)の同月で比較しました。

その結果、COVID-19流行後には全体のカテーテル手術件数は減っていたものの、緊急カテーテル手術の実施率に変化はなかったことがわかり、COVID-19の流行によって影響を受けたのは、緊急治療が必要ない心臓発作だけで、緊急治療が必要な心臓発作は適切に治療されていたことが確かめられたとのことです。

神戸市は、第3波の分析など、今後も研究を継続するとのことで、新型コロナウイルスワクチンの効果や副反応に関する研究も実施予定としています。

神戸市:日本初!神戸市のヘルスケアデータ連携システムを構築~緊急事態宣言下の治療への影響を分析~https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000056240.html

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