在宅専門診療所とは(開設要件・施設基準)| 在宅医療の基礎知識

2016年度の診療報酬改定で、在宅医療のみを手がける在宅専門診療所の開設が認められました。既存の在支診も直近1ヶ月の患者に占める在宅患者割合が95%を超える場合には、在宅専門診療所と同様の要件を課されることとなります。

在宅専門診療所の在支診の経過措置期間は2017年3月末までのため、要件に該当する診療所は対策を講じる必要があります。
ここで在宅専門診療所の要件を確認しましょう。

(2017年2月時点)

在宅専門診療所の開設要件| 在宅医療の基礎知識

  • 無床診療所であること
  • 在宅医療を提供する地域をあらかじめ規定し、その範囲(対象とする行政区域や住所など)を周知すること
  • 往診や訪問診療を求められた場合、医学的に正当な理由などなく断ってはならない
  • 在宅医療を提供する地域内に協力医療機関を2箇所以上確保するか、地域医師会からの協力の同意を得ること
  • 地域内で在宅医療を提供していること、在宅医療の導入に関わる相談に随時応じること、医療機関の連絡先などを広く周知すること
  • 診療所の名称・診療科目などを公道などから容易に確認できるよう明示した上で、通常診療に応需する時間に渡り、診療所で患者や家族などからの相談に応じる設備・人員などの体制を整えること
  • 緊急時を含め、随時連絡に応じる体制を整えること

 

在宅専門診療所の在支診の施設基準

既存の在支診の要件に加えて以下を満たす必要があります。

  • 直近1年以内に5箇所以上の病院または診療所から文書による紹介を受けて訪問診療を開始
  • 過去1年間の在宅看取りの実績20件以上または15歳未満の超重症児・準超重症児に対する在宅医療の実績(※1)10件以上
  • 直近1ヶ月に在医総管または施医総管を算定した患者のうち、施医総管を算定した患者の割合が70%以下
  • 直近1ヶ月に在医総管または施医総管を算定した患者のうち、重症患者(※2 下の表に掲げる疾患・状態に該当する患者)または要介護3以上の患者割合が50%以上

(※1) 15歳未満の超重症児・準超重症児に対する在宅医療の実績とは、3回以上の定期的な訪問診療を実施した上で在医総管・施医総管を算定しているケースを指します

※2 以下の疾患に罹患している患者

  • 末期の悪性腫瘍
  • スモン
  • 指定難病
  • 後天性免疫不全症候群
  • 脊髄損傷
  • 真皮を超える褥瘡

 

以下に掲げる状態の患者

  • 在宅自己連続携行式腹膜灌流を行なっている状態
  • 在宅血液透析を行なっている状態
  • 在宅酸素療法を行なっている状態
  • 在宅中心静脈栄養法を行なっている状態
  • 在宅成分栄養経管栄養法を行なっている状態
  • 在宅自己導尿を行なっている状態
  • 在宅人工呼吸を行なっている状態
  • 植込型脳・脊髄刺激装置による疼痛管理を行なっている状態
  • 肺高血圧症であって、プロスタグランジン製剤を投与されている状態
  • 気管切開を行なっている状態
  • 気管カニューレを使用している状態
  • ドレーンチューブまたは留置カテーテル(胃瘻カテーテルは含まない)を使用している状態
  • 人工肛門または人口膀胱を設置している状態

 

機能強化型在宅療養支援診療所とは。施設基準と取り巻く状況|在宅医療の基礎知識

2017年5月15日

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